音声認識を用いたスマートロック「SKYLock」

突然の訪問者，玄関に行くのめんどくさいと思ったことありませんか？

私たちが開発した「SKYLock」は，自動で来訪者を認識し，誰が来たのか確認し，遠隔で鍵の操作ができるシステムです．

まずは，私たちのシステムのPVをご覧ください！

https://youtu.be/s8NQtS9RjQ4

いかがでしたか？ちょっと興味もっていただけましたか？

この記事では，このシステムについて詳しく説明していきます．

開発背景: 

このシステムを開発した背景には，コロナの影響でステイホームが推奨されている状況があります．自室にこもって何かしているときに，「突然来訪者が来た！けど，玄関まで行って誰が来たか確認するのめんどくさいな...」と思うことが多々あると思います．そんな問題を解消するために，私たちは，どこからでも誰が来たか確認し，鍵を制御するシステムを開発しました．

システムの概要:

本システムは, 次のような構成で作られています．

音声認識

来訪者がインターホンを押した時の音を自動で認識します．

事前にインターホンの音をスペクトル解析することによって周波数を特定しておきます．

インターホンは大抵「ピンポーン」というふうに複数の音階で構成されていることが多いので，それら複数の周波数をターゲットとし，さらに短い時間で区切ることでインターホンの音ではない音で周波数が一致した場合の誤検知を防ぎます．

Raspberry Piが起動している間，環境音を取得し続け，特定しておいた周波数の音が鳴ったらインターホンが鳴ったと判断します．

アプリケーション

音声認識により，インターホンが鳴ったら自動でLINEに来訪者が来たことを知らせる通知が行きます．

LINEの通知を開くと，自動でAndroidアプリ「SKYLock」が起動します．

SKYLockでは，撮影している動画の確認，鍵の解錠・施錠の操作を遠隔で行うことができます．

EXITボタンを押すとアプリケーションを終了するとともに、カメラを停止することができるので常にカメラが起動している状態になることを防ぎます．

鍵の制御

鍵の開け閉めの制御は，Raspberry Piとサーボモータで行なっています．

アプリケーションからUNLOCKの入力が送られた時，サーボモータで鍵を回して，解錠します．またLOCKの入力が送られた時は，施錠します．

鍵が開いている状態で再び解錠すると，鍵が回らないのにサーボモータは無理やり回そうとし，鍵を破損させる可能性がでてきます．鍵を破損させないために，解錠する際は一旦施錠してから解錠するように工夫しました．

まとめ:

本システムでは，次の機能を実装しました．

1. インターホンを自動で認識し，カメラ起動，撮影を行う．
2. 来訪者がきたことをLINEに通知し，アプリケーションを自動で起動を行う．
3. アプリケーションから，ライブ映像を確認し，鍵の解錠・施錠を行う．

本システムにより，どこにいても来訪者を確認し鍵の操作を行えるようになり，快適なステイホーム生活をおくれることが可能になりました！

これから:

1. インターホン音のスペクトル解析の(半)自動化
2. アプリケーション，動画にアクセスできる権限を制限して，セキュリティを向上
3. 応答できない時の，録画機能を追加
4. サーボモータの取り付け方法の確立