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別々に進化を遂げてきたFAとweb 共通のインターフェースや個別共通点について検証

制御機器として代表的なPLCや、工場などのプロセス制御において中央一括管理を行えるSCADAなど、FA関連機器は早期から場内ネットワークによる連携が必要だったために、インターネットやwebが浸透する以前からネットワーク化が図られてきました。
遠隔監視やIoTなど一部において、FA分野のネットワークとwebが相互接続することで効果を発揮するような場面も見られるようになってきています。
今回は、FAとwebの共通インターフェースやネットワーク構成の違いについて検証します。
私がFA側の人間のため、ITやwebからネットワークに入った人とは少し扱う言葉が違うかもしれませんが、あしからず。

FA相互ネットワークの特徴

FA機器のネットワークは、webの機器と異なり設置環境が過酷な場所に接続されることが多いです。有害ガスが充満している場所や高温の鉄溶融炉の近傍など、その環境は想像を絶するものもあります。
そのため、PLCやSCADAが集約する形で、階層ごとにネットワーク形態が異なるのが大きな特徴といえます。

センサ階層のネットワーク


センサやアクチュエータといった階層でのネットワーク接続では、通信の相手は現場のPLCに接続することが多いネットワーク階層です。
この部分はセンサからの温度や速度といったデータのみをPLCに送るだけという単純なデータ伝送のみが行われるため、微小電流(アナログDC4-20mA伝送等)による通信という場合も多いのが特徴です。微小電流の信号による通信はITやwebの世界にはない信号ですが、電流によって信号の強弱を見る原始的な信号伝達です。ノイズなどにも強いためFA機器のI/Oでは今もよく使われています。
ネットワーク化がされていても、CC-Linkなどのシリアルバスを基調としたデータ量がそこまで多くない通信での接続ということが多いです。
この階層で最も重要視される設計条件は、「過酷な環境でも故障しないネットワーク機器」ということになります。
すぐに電気品を劣化させるガスが入ってきたり、極端な高低温の環境などヤワな機器はすぐに壊れてしまいます。
しかし、近年ではIoTの普及によりセンサ階層の機器に直接webが接続されることも多くなってきました。この場合も設置される場所に応じて耐環境性能を持っているものもあります。

フィールド階層のネットワーク


センサ階層の一つ上段のネットワークです。
インバータやバルブコントローラ、現場操作用のHMIなどで構成される階層となります。
この階層になると現場に設置されていても、制御盤などのボックス内に収容されるなど、センサ階層と比較すると環境はよくなります。
主に通信の相手はPLCとなるが、インバータであれば、故障情報や出力データ、運転状態など、センサ階層と比べるとデータ量が多くります。
現場操作用のHMIとの通信も、操作に必要なモニタデータや操作スイッチの信号など通信量も多くなるため、すこし多い伝送量に対応できるネットワークが採用されます。
通信仕様も、RS-485やEathaCATなど複数機器を効率よく接続し、一定の伝送速度が出せる規格のものが求められるようになります。
センサ階層と比べるとwebに近くなる階層と言えるでしょう。

コントローラ階層のネットワーク


フィールド階層の上段の階層となるコントローラ階層はほぼwebのネットワークと言えます。
各機械装置やロボットごとに制御を行うPLCが存在するが、それらを連携させるためにPLC相互での接続を行ったり、PLCと中央監視であるSCADAや管理用コンピュータと接続する階層です。
ここまでくるとwebとそん色がありません。
通常のPCやルータと接続するなど、ほぼwebと同じ構成をとっています。
使用するケーブルもイーサネットケーブルという場合も多いですが、通信プロトコルがFAネットワーク独自のものが使用されていることが多いため、注意が必要です。
近年はPLCに直接web接続を行って監視を行うような形態の遠隔監視システムも登場してきており、コントローラ階層へのweb機器の接続は増加の一途をたどっています。

通信セキュリティとの調整も必要


FA分野は、webが発達していなかった頃から場内ネットワークを充実させるために各装置メーカが知恵を出し合って、その内容に合ったネットワークを構成してきました。
Webとの接続に当たり、最も注意しなければならない部分は通信のセキュリティであると考えます。
もともと場内ネットワークを構成するためにネットワーク化されてきたFA機器は、部外者からの接続がない「閉じられたネットワーク」を想定して作られている場合が多いです。
そこに様々な人が接続するwebからのアクセスを行うと、想定外の動作やウイルス対策などが取られていない状態から接続を行うということになりかねません。
近年、IoTによる接続で、FAのフィールドに近い階層へのwebアクセスも増えていますが、Webの入り口で、不正アクセス対策を十分に行う必要性があるでしょう。

別々の進化を遂げてきたが故に、重複する部分もあるFAネットワーク webとのインターフェースが重要


IoTの普及により、今まで独立したネットワークを形成してきたFAネットワークが外部のネットワークでもあるwebやネットとの接続の重要性が増してきています。
web接続を検討した場合に、「ネット技術ではできるのに、FAではできない」もしくはその逆ということが意外と多いことは、双方の常識から考えると思いつかないかもしれません。
だからこそ、それらの相互接続を考えた場合のインターフェースの技術は需要が高いといえます。
今後、FA機器の分野でもweb関連の接続のための「FAネットワーク」と「webネットワーク」の特性を正しく理解したエンジニアの活躍が期待されます。

ビルメンテナンス業界での高圧設備の設計構築、保守点検を経験後、機械メーカでの電気計装設計職として様々な製品を開発、提案をしています。 FA関連機器の扱いや、IoT普及によるFA機器とwebとのインターフェースの導入や、FA,web双方の融合といったことにも関心があります。 それぞれの分野で培ってきた技術やノウハウの長所を生かせばよいシステムになるというのが信条です。
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