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機器の安全設計用途などにON/OFF信号の通信機能を得る手段として広く使われているフォトカプラには様々なタイプがあるのですが、汎用低速のフォトカプラでなくMbpsレベルに応答速度を高めた高速通信用のものがあるのをご存知ですか?
特定分野ではすでによく知られた存在ですが、なぜかこれと言って決まった名前がありません。メーカさんによって呼び名は異なり、『ディジタルフォトカプラ』とか『通信用フォトカプラ』とか言われています。Panasonicでは『PhotoICカプラ』と命名していますので以下その名前で通します!
ご存知の通りフォトカプラは1次側と2次側が光を介することで電気的に絶縁された構造を持つため、機器セット内の誤動作や故障の防止、機器内外から発生するノイズへの耐性を上げることができます。電圧が1-2次間で異なっても何の支障もないので、その特徴を生かして電源電圧の異なる回路ブロック同士を接続するのに使われることもありますね。この辺はググってもらえれば有用な情報がたくさん出てきますので他に譲ります。
IoT時代を支える絶縁通信デバイス
フォトカプラは絶縁しながらスイッチング信号を伝達するデバイスのため様々な機器に使用されますが、PhotoICカプラは高速通信用なのでその名の通り機器内の高速通信を行う回路に使用されます。このPhotoICカプラ、どんな所で使われるかと言いますと、例えば工場で使われるFA機器やロボット、工作機械などの機器内の回路の損傷防止、ノイズによる誤動作防止で活躍します。特にFA機器は、ここ最近よく耳にするキーワード”Industrie4.0”による工作機械や産業機械のオンライン化(=通信機能を有する)に伴って、PhotoICカプラのような高速通信に関わるデバイスの需要が高まると予測されています。
基本構造はフォトカプラと同じ
その基本構造は実は汎用のフォトカプラと同じで、1次側に入力された電気信号を発光素子(LED)の光に変換し、それを2次側の受光素子で受けとります。
PhotoICカプラ内部構造
PanasonicのPhotoICカプラではここに独自開発した受光素子を採用し高い応答速度を実現しています。
通信速度で言いますと今世の中に出回っているものはkbps~数十Mbpsがあり、1,000を超える品番が様々なメーカさんからリリースされていますので(筆者調べ)、必要となる通信速度に合ったものが簡単に見つかるはずです。
UART、SPI、I2Cなどの一般的なシリアル通信の信号伝達なんかもお手のものです
PanasonicのPhotoICカプラは20Mbps、50Mbpsの比較的高速な2つの通信速度をラインナップしており、特に50Mbpsは業界でも最高水準の速度を誇り、高速通信を必要とするハイエンド製品にもお使いいただけます。
【Panasonic PhotoICカプラ 製品情報】
パナソニックの『PhotoICカプラ』は受光素子にシールドを設けることで高いノイズ耐性を実現しています。また、発光素子LEDには高温105℃対応品を採用しており、製造現場などの過酷な環境下でもご使用いただけます。