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パナソニックのRFIDタグIC「MN63Y12xxシリーズ」は、非接触の近距離無線通信に使用するための不揮発性メモリを内蔵しており、非常に簡単にNFC機能を作ることができます。ここではSSOPパッケージのMN63Y1210A とその開発キットを使って設計サンプルを動作させてみます。
使用器具
MN63Y1208評価キットには以下が含まれています。
・MN63Y1208 NFC ICと8ピンコネクタ搭載のアンテナ基板
・8ピンコネクタとUSBコネクタ搭載のホストインターフェース"Micon"コントロールボード
・USBケーブル
追加で、1210AICを評価するためのアンテナ基板を所持していたため、以下の実施例で使用してみました。
セットアップ
ハードウェアのセットアップは非常に簡単です。アンテナボードとホストインターフェースボードを接続し、両方をUSB経由でWindows PCと接続します。
Windowsソフトウェア付属のマニュアルには、まずホスト側で使用するFTDIのUSBシリアルIC用のドライバをインストールするように書いてあります。32feet.NETのBluetoothライブラリをインストールした後に、パナソニックNFCツールと同じフォルダにdllをコピーする必要があることに注意してください。
WindowsソフトだけでなくAndroidアプリケーションを設定するための項目もあります。Androidアプロケーションをインストールするためには、一時的に「未知のソース」から接続できるようにAndroidデバイス側を設定する必要があります。
システム
このシステムでは、PCからはUSBを(上図②)、またAndroid端末からはNFCを(上図③)、それぞれ経由することでタグ上のメモリへの読み込み/書き込みが行えます。また、これらのアプリケーションからマイクロコントローラーボード上にある4kメモリに読み取り/書き込みを行う"トンネル通信"も行えます(上図①④)。
さらに、Android端末とPC間を、NFCかBluetoothかWiFiを経由してファイル転送すること(上図⑤⑥⑦)ができます。BluetoothかWiFiでファイル転送する場合は、NFCはペアリング情報を提供するために使用されます。
タグの読み取りと書き込み
PCアプリケーションが開始されるとFTDIのCOMポートが接続に応じて選択されます。"TAG Memory"タブは読み取り完了後に選択することができます。Android端末上で対応するアプリケーションを使用して読み取ることもできます。
ファイルの転送
別のAndroidアプリケーションを使用すると、以下のいずれかの方式でPCに画像ファイルを転送することができます。
・NFC(最大900K)
・NFC ReRAM(最大63K)
・Bluetooth(最大10M)
・Wi-Fi(最大10M)
上記画像はNFC ReRAMを通じて携帯電話から小さな画像ファイルが送信された様子です。下記画像の通りPCアプリケーションに送信されたことがわかります。
"トンネルメモリ"に値が書き込まれている過程を、インターフェースボード上の7segで確認することができます。
BluetoothやWi-Fiで転送する場合、ペアリング情報はNFCを介して送信されます。
(Bluetoothでファイル転送を行った時の画面)
結論
アンテナボードと共にホストインターフェースとコンパニオンソフトウェアを使用することでパナソニックのNFCタグICの能力を素早く評価するためのターンキーソリューションとなりました。プロトタイピングソリューションに使用したい方のために、ICのデータシートとアプリケーションノート評価ボードの回路図が公開されています。