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トランジスタとラズベリーパイでつくる液体検出センサ

 

医療の問題に取り組むため、トランジスタとラズベリーパイを使用して液体を検出するセンサを製作してみた。

 

寝たきり患者の抱える問題

現在の寝たきり患者が抱える問題として、排泄を自分で管理できないことがあげられる。もしベッドを汚してしまった場合には、長時間にわたって患者はそのベッドに拘束されたままとなってしまう。

このことは患者にとって精神的な問題であると同時に、健康への危険性も大きい。濡れた皮膚は患者に悪影響をもたらし、合併症を引き起こす可能性がある。合併症を持った患者の入院日数と入院費用はともに増大するため、これは問題だ。

最近ラズベリーパイのGPIOの使い方を勉強して、この知識を使えば入院中の患者の健康状態を改善できるのではないか?と思うようになった。そこで、実際にラズベリーパイを使って単純な回路を製作することで、この問題に取り組んでみることにした。

 

液体検出センサの製作

製作した回路は液体を検出したらLEDを光らせるという単純なものだ。液体検出センサの回路は、たった1つのトランジスタと1,2個の抵抗があれば作ることができる。センサが完成したら、そこにラズベリーパイを組み合わせることでメッセージを表示してみよう。

使用する部品を極力減らすことで、費用を抑え、メンテナンス性を高めようとした。

回路図は以下のようになる。(訳者注:回路図で電池の向きが逆になっているので注意)

 

回路図

 

 

そして組みあがった回路がこちらだ。ちなみに、今回使用したトランジスタBC547は真ん中の足がベースになっている。回路を製作する際には、使用するトランジスタのデータシートを確認していただきたい。

 

トランジスタのスイッチング特性を利用した単純な回路である。トランジスタのベースと回路の電源からそれぞれ伸びているリード線がスイッチの役割を果たす。空気中においては、リード線間の抵抗は非常に高いため、トランジスタはオフ状態となり、LEDは点灯しない。

しかし、リード線を水中に浸した場合には抵抗値が小さくなり電流が流れる。そのため、トランジスタがオン状態になりLEDが点灯する。

 

上手くLEDが点灯するとこのようになる。

回路が正しく組み立てられたら、次はLEDの代わりにラズベリーパイを接続しよう!

 

ラズベリーパイとプログラミング

 

ここまではLEDを点灯させて水があることを表示したが、ここからはもう一歩進んでPythonを使ってメッセージの表示をしようと思う。

そして、作成したプログラムがこちらである。23番ピンを入力モードにして内部プルアップの設定をした。whileループ内では入力ピンの電圧を監視し続け、電圧がLOWになるとメッセージが表示されるというものだ。メッセージを表示した場合は0.2秒待機してその後再び評価をする、といった流れだ。

ラズベリーパイを接続したため、回路も少し修正する。ラズベリーパイから電源が供給(3.3V)されるようにして、先ほど使用したLEDを取り外す。トランジスタのコレクタと入力ピンを接続する。可変抵抗は取り外してGNDにつないだ方がよいだろう。

 

 

あとは実際に動作確認をするだけだ。リード線を水に浸すと、

 

無事に動いた!こちらが動作の様子である。

 

今後の予定

液体検出センサを作成できたが、次の課題は製作物をより使いやすくすることだ。金属がむき出しの電極に一日中座りたい人はいないだろうから、導電性の繊維を使用する必要がある。また、メッセージの表示方法の改善や、情報のログも記録できるようにプログラミングしていく予定だ。

I Graduated from the University of Bradford with a degree in Chemistry and Forensic Science and currently I am studying towards a HND in Electronic and Electrical Engineering while interning at AB Open.

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