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コンデンサの基礎知識 ~インピーダンス特性~

DSjp
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電子工作で欠かせない電子部品の”コンデンサ”(通常英語圏では”キャパシタ(Capacitor)”と呼ばれています)。 高校の物理や電子回路の実験でお馴染みなので、ご存知の方も多いでしょう。しかし、授業では実験や計算で使うだけで、“コンデンサ”そのものの説明が不足しているように感じます。「そもそもコンデンサって何?」と聞かれた時、すぐに答えられる方は少ないでしょう。

 このブログでは、“コンデンサ”の理解を助けるよう、計算式を最低限に留め、言葉と図解でわかりやすく述べてみたいと思います。

“コンデンサ”の基本的な役割は「電荷を溜める」ことです。すなわち電源から供給された電荷を一定量だけ溜めこみます。限界までため込んでしまうと、それ以上は電気が流れなくなり、電気的に遮断された状態となります。電源側の供給がなくなると、貯め込んだいた電荷を放出します。実際の回路では、この充電・放電の動作を他の電子部品と組み合わせることでコントロールします。

それでは交流回路ではどうでしょうか?交流回路の場合も基本的な動作は上記と同じです。ただ電流の変化に合わせコンデンサは充放電を繰り返すので、見掛け上は電気を通しているように動作します。この時、「交流回路の周波数が高くなれば電流が流れやすく、低くなると流れにくくなる」 という特性が発生します。この性質はフィルター回路などで応用されます。


さらに詳しい説明をしていく前に、コンデンサの重要な特性である、“インピーダンス”についてお話したいと思います。インピーダンスとは、電子回路、電子部品、部品材料などを評価する際に用いられる重要なパラメータです。定義としては

インピーダンスZとは、ある周波数帯域における部品や回路の交流電流を妨げる量

です。電子回路におけるインピーダンスとは、単なる抵抗ではないのです。コンデンサに関して解説していくと、あらゆる場面でこの“インピーダンス”という言葉出てきます。

それでは実際のコンデンサにおけるインピーダンスの特性に関して見ていきましょう。



コンデンサを直列等価回路として表記するとRLC直列モデルになります。上の画像はそれらの各成分の周波数変化を表したものです。ESR(Equivalent series resistance)は等価直列抵抗をあらわし、ESL(Equivalent Series Inductance)は等価直列インダクタンスをあらわします。このように、コンデンサのインピーダンス特性はキャパシタ容量・ESR・ESLの3つによって決定されます。

ではこれらを直列に接続したときのインピーダンスを見てみましょう。



理想のコンデンサではESLとESRが存在しないので、周波数が高くなるとインピーダンスが限りなく小さくなります。ですが現実のコンデンサにはESLとESRが存在するため、ESRを最下点として再びインピーダンスは高くなります。共振点はESLと容量の値によって決定されます。


上の画像のように各成分の大きさによってインピーダンスは変化します。

ESRはRLC直列モデル上では周波数によらず一定になっていますが、実際には下の画像のように変化します。コンデンサの構造や材料の特性によりESRに周波数変化がおきます。

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これらのグラフを見てわかるように、各成分の値によってコンデンサのインピーダンスは大きく変わってきます。最後にコンデンサの種類によるインピーダンスの違いをグラフで見てみましょう。


見ての通り、コンデンサの種類によって周波数特性は大きく変わってきます。それぞれのインピーダンス特性を正しく理解し、用途に適したコンデンサ選びをできるようにしましょう。

 以上になります。ご覧いただき、ありがとうございました。 

参考サイト: 太陽誘電 (製品・技術紹介ページ)

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