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グローバル パラメータを設定する方法

このチュートリアルの対象利用者:

DesignSpark Circuit Simulator

DesignSpark 回路シミュレータでは、部品の動作のための値として使われる「グローバルパラメータ」を指定することができます。このチュートリアルではそれがどのように役に立つか、またどのようにすれば使えるかを説明します。

グローバル パラメータとは

DesignSpark 回路シミュレータでは、部品の値の指定にさまざまな計算式や数学関数を使うことができます。

部品に直接数値を入力するのでなく、計算式と回路図のグローバル パラメータの値を使って、部品の値を間接的に決めることが可能です。

また数式はグローバル パラメータ自体の定義にも、SPICEモデルの中で使うこともできます。

使用可能な数学関数と演算

ビルトイン関数

SQRT (val)valの平方根
LOG(val)valの自然対数
LOG10(val)valの常用対数
DB(val)valをデシベルで表した場合の値 (=20xLog10(val))
EXP(val)eを底とするvalの指数関数
COS(val)valの余弦、ただしvalはラジアン
SIN(val)valの正弦、ただしvalはラジアン
TAN(val)valの正接、ただしvalはラジアン
ACOS(val)valの逆余弦、単位はラジアン
ASIN(val)valの逆正弦、単位はラジアン
ATAN(val)valの逆正接、単位はラジアン
COSH(val)valの双曲線余弦
SINH(val)valの双曲線正弦
TANH(val)valの双曲線正接
SGN(val)valが正なら+1、0なら0、負なら-1
SIGN(val)valが正もしくはnullなら1、それ以外なら-1
SIGN(val1, val2)ABS(val1)*SGN(val2)
PWR(val1, val2)val1の絶対値をval2で累乗したものの符号をval1と同じにした値
POW(val1, val2)val1をval2の整数部で累乗した値
ABS(val)valの絶対値
INT(val)valの整数部(TRUNC関数と同値)
TRUNC(val)valを切り捨てした整数部の値
ROUND(val)valを丸めた値(valから最も近い整数)

MIN(val1, ... valn)

DMIN(val1,...valn)

val1からvalnまでの中の最小値。渡せる値の数に制限はない。

MAX(val1, ...valn)

DMAX(val1,...valn)

val1からvalnまでの中の最大値。渡せる値の数に制限はない。

DERIV(val)

valの微分

REAL()

複素数の実部

IMAG()

複素数の虚部

MAGNITUDE()

複素数の絶対値

CONJ()

複素共役

COMPLEX(a, b)

aを実部、bを虚部とする複素数

DDT(val)

valの微分

IDT(val)

valの積分

LIMIT(a,b,c)

a<bならばb、a<cならばc、どちらでもなければa

BITOF(a,b)

aの整数部のbビット目が「1」なら1、「0」なら0

PWL(xvalue, interp, x1, y1, ...xn, yn)

(x1,y1)から(xn,yn)までの値で表される折れ線関数から、x=xvalueの時の値を取得する。interpには0または1が指定でき、1の場合は間の値が線形補完される。0の場合はされない。

算術演算

^ (or**)べき乗
*乗算
/除算
+加算
-減算

論理演算子

演算子意味
!=等しくない
==等しい
<小なり
<=小なり/等しい
>greater than
>=greater than or equal to
||OR operator
&&AND operator

ビット演算子

演算子意味
&bit  AND
|bit OR
<<左シフト
>>右シフト

条件分岐

関数意味
VALIF(condition, expression1, expression2)conditionが真の場合はexpression1、そうでない場合はexpression2
EVAL(condition?expression1:expression2)conditionが真の場合はexpression1、そうでない場合はexpression2

グローバル パラメータの設定方法

以下の手順でグローバル パラメータを設定することができます。

  1. ツールバーの「Design Settings」(歯車アイコン)をクリック
  2. 「Global Parameters」をクリック
  3. パラメータ名と値をダイアログの表に記入

global parameters

注意点として、パラメータ名は"Error"という文字列を含んではいけません。

 

グローバル パラメータの値と式

グローバル パラメータの値には数値、もしくは式が指定できます。式の中で別のグローバル パラメータの名前を使うことで、その数値を参照することができます。

グローバル パラメータのダイアログを閉じると、全ての式が有効かどうかのチェック処理が走り、何かしらの問題がある場合はエラーメッセージが出ます。

何か問題が起こった場合

グローバル パラメータのダイアログに何かしらの問題が起きた場合、以下のようにして手動でデータを設定することができます。

  1. グローバル パラメータのダイアログが開いている場合は閉じる。
  2. 「Simulation Settings(歯車に再生ボタンのアイコン)」>「Advanced Options」をクリック
  3. 「Manual Options」の入力ボックスの中に直接グローバル パラメータの値を入力する。

入力する場合は以下のフォーマットで入力します。

.param (パラメータ1の名前) = (パラメータ1の値) ! optional (パラメータ1の説明)
.param (パラメータ2の名前) = (パラメータ2の値) ! optional (パラメータ2の説明)

 

例:

.param res1 = pow(a, 3) ! Raise a to the third power

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