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電子工作で欠かせない電子部品の”コンデンサ”(通常英語圏では”キャパシタ(Capacitor)”と呼ばれています)。 高校の物理や電子回路の実験でお馴染みなので、ご存知の方も多いでしょう。しかし、授業では実験や計算で使うだけで、“コンデンサ”そのものの説明が不足しているように感じます。「そもそもコンデンサって何?」と聞かれた時、すぐに答えられる方は少ないでしょう。
このブログでは、“コンデンサ”の理解を助けるよう、計算式を最低限に留め、言葉と図解でわかりやすく述べてみたいと思います。
さらに詳しい説明をしていく前に、コンデンサの重要な特性である、“インピーダンス”についてお話したいと思います。インピーダンスとは、電子回路、電子部品、部品材料などを評価する際に用いられる重要なパラメータです。定義としては
インピーダンスZとは、ある周波数帯域における部品や回路の交流電流を妨げる量
です。電子回路におけるインピーダンスとは、単なる抵抗ではないのです。コンデンサに関して解説していくと、あらゆる場面でこの“インピーダンス”という言葉出てきます。
それでは実際のコンデンサにおけるインピーダンスの特性に関して見ていきましょう。
コンデンサを直列等価回路として表記するとRLC直列モデルになります。上の画像はそれらの各成分の周波数変化を表したものです。ESR(Equivalent series resistance)は等価直列抵抗をあらわし、ESL(Equivalent Series Inductance)は等価直列インダクタンスをあらわします。このように、コンデンサのインピーダンス特性はキャパシタ容量・ESR・ESLの3つによって決定されます。
ではこれらを直列に接続したときのインピーダンスを見てみましょう。
理想のコンデンサではESLとESRが存在しないので、周波数が高くなるとインピーダンスが限りなく小さくなります。ですが現実のコンデンサにはESLとESRが存在するため、ESRを最下点として再びインピーダンスは高くなります。共振点はESLと容量の値によって決定されます。
上の画像のように各成分の大きさによってインピーダンスは変化します。
ESRはRLC直列モデル上では周波数によらず一定になっていますが、実際には下の画像のように変化します。コンデンサの構造や材料の特性によりESRに周波数変化がおきます。
これらのグラフを見てわかるように、各成分の値によってコンデンサのインピーダンスは大きく変わってきます。最後にコンデンサの種類によるインピーダンスの違いをグラフで見てみましょう。
見ての通り、コンデンサの種類によって周波数特性は大きく変わってきます。それぞれのインピーダンス特性を正しく理解し、用途に適したコンデンサ選びをできるようにしましょう。
以上になります。ご覧いただき、ありがとうございました。
参考サイト: 太陽誘電 (製品・技術紹介ページ)