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なぜ 3次元CAD はこんなに挫折しやすいのか?

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はじめに

最近、3次元CAD使っていますか?

「3Dプリンタ使いたい!」、「CNCフライス用のデータを作ってみたい!」 そう意気込み、ネットでおすすめされていた無料の3D CADを入れてみたものの、なんとなく面倒になってしばらく触ってない…という方、いるのではないでしょうか。3D CADは機械科専攻者でも挫折する方が少なくありません。

かつては数百万した3DCADが、現在は無料で使えます。その上、CAD機能だけでなくレンダリングや解析の機能も付いているとなれば、文句のつけようがありません。Makerにとってこんなに恵まれた時代はないでしょう。

なのになぜ、皆さん3DCADを久しく触っていないのでしょうか?それはおそらく、実際に設計を完了するまでにいくつか「挫折ポイント」が存在するからではないでしょうか。

この挫折ポイント、おそらく趣味の方だけでなく、たとえば、「PoC用のセンサー端末の筐体をつくりたい」というITエンジニアや組込みエンジニアなど、非メカ系の技術者にもあてはまると思います。

本記事では、具体的な挫折ポイントを見ていきたいと思います。挫折ポイントを明確にすれば、解決法は自然と見えてきます。フットワーク軽く、気軽に3D設計を続けることができるMakerになるための第一歩を踏み出しましょう!

何が挫折ポイントとなっているのか?

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3DCADの挫折ポイントにはどのようなものがあるのでしょうか。機械設計の専門ではないものの3D CAD経験のある友人何人かに話を聞いたところ、3DCAD利用の挫折ポイントとなる要素には大きく分けて次の5つがあるようです。

  1. PCスペックが足りずに挫折
  2. 操作の複雑さに挫折
  3. 毎日使い続けられずに挫折
  4. ライセンス条件で挫折
  5. 機械系独特の設計作法に挫折

詳細を見ていきましょう。

1. PCスペックが足りずに挫折
せっかく3DCADソフトを起動したのに起動画面でフリーズ! やっと反応したと思ったら動きが重い! こんな経験はないでしょうか。これらは、PCスペックの不足が原因であるといえます。
3D CADは非常にマシン負荷がかかります。一般の入門者用パソコンでは快適動作は絶対に望めません。CAD専用PCが高価すぎて普通のPCで無理やり使っていませんか? 仮に最低動作条件をクリアしていたとしても、起動の遅さや操作のカクつきは、ものづくりの意欲を大幅にそいでしまい、いつしか使用しなくなるでしょう。

2. 操作性の複雑さに挫折
「ソリッドの結合はどこから選択するんだったっけ?」「押し出し面のオフセットの設定はどこから…?」など、操作の選択で戸惑い手が止まってしまうことはないでしょうか。これは多くの3DCADソフトのUIが特殊なせいでしょう。3D CADはMacやWindowsが普及する以前に開発されたものも少なくなく、昨今のOSのWindow操作やショートカット操作に合致しないことが少なくありません。

3. 毎日使い続けられずに挫折
操作性が複雑でも毎日欠かさず使っていれば使えるようになるでしょう。実際に業務用の3D CADでは一ヶ月毎日欠かさずトレーニングを受けて習得するものもあります。しかし一般的に職業メカ技術者であっても毎日欠かさず3DCADを使う方はあまりいないでしょう。まして非メカ技術者は、使っても週に1度程度。2~3週間ぶりに使うという人も少なくありません。これでは覚えた操作を忘れてしまい、また操作を一から覚え直し。また期間が空き…ということを繰り返すと、自由に設計できないという感覚だけが心に残り、ますます腰は重くなります。

4. ライセンス条件で挫折
あなたの設計品・作品が思わぬ反響を受け、これをビジネスに転用しようというとき、無料3DCADソフトのメーカーはあなたに「待った」をかけます。それは「商用利用」扱いとなり、別途費用を請求されてしまいます。
商用利用の範囲には、販売製品の設計だけでなく、新人研修、工場ラインの治具設計、商品ドキュメント用の3D画像作成なども含まれます。こうした用途においても気づかずに非商用ライセンスを利用してしまっていると、ライセンス許諾違反とされる法的リスクを抱えることとなります。
またライセンス条項の変更リスクもあります。これまで商用OKだったツールが突然非商用となり、過去の自分の設計資産が使えなくなることもあり得ます。

5. 機械系独特の設計作法に挫折
機械系の専門家による3DCADを用いた設計には様々な作法があります。この作法とは、専門的な知識と経験が必要とされる、技巧的な操作のことを指します。たとえば、加工手順に沿った形状の変更、使用する工作機械に適した形状の作成が挙げられます。
既存の無料かつ多機能な3DCADの多くも、同様の作法に則った仕様(拘束, 履歴機能など)となっています。あなたが思うように形を作れないと感じるのは、この作法を知らずに、この作法が必要とされる3DCADを使ってしまっているためかもしれません。

挫折したくない人のための DesignSpark Mechanical

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私は趣味でものづくりをおこなうMakerですが、以上に挙げた5つの挫折ポイントを避けたい場合には、3DCADツールDesignSpark Mechanical (DSMech) は適していると思います。DSMechはつぎのような特徴により最低限の3D機能を実現しつつ非常に挫折しづらくデザインされています。

  • 入門者用PCで軽快に動作
  • MS Officeツールライクな操作
  • 無料で商用利用が可能
  • 3DPDFを出力可能、つまり3DCADを持っていない相手ともイメージを共有できる
  • 履歴や拘束といった設計作法に縛られない設計が可能

一方で、ミラーコピー、レンダリング、アニメーション、シミュレーションなどの機能がないという欠点もあります。機械設計の専門家で、かつ3DCADを本業で利用する方には、機能の不足を感じるかもしれません。

それではDSMechはどのような方に適しているのか図で見てみましょう。

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図:機械設計の専門家であるか否か、3Dに慣れているか否かによる人の分類

上の図において、3Dによる機械設計を本業とする技術者やそれを目指す機械工学科の学生は、図の①に該当します。こういった方々は、ハイスペックなPCを用意してでも、ソリッドワークス、Catia、PTC Creo、Inventor、Fusion360を利用し、その豊富な機能の隅々を習得するべきだと思います。

一方、プロトタイプ開発で3DCADを利用するIT技術者や電子技術者、また趣味や教育で利用する一般の方は、図の②にあてはまります。こういった方々には、DSMechは挫折感を味わうこともなく、自分の目的に十分な機能を備えていると感じられるのではないでしょうか。
その他にも、専門家ではあるけれども2DCAD設計しか経験がない方や、設計経験はないけれどもBlenderなどで3Dでのモデリングをするという方にも、DSMechは常用の3DCAD設計ツールとして検討する価値があると思います。

自分の欲しい機能に合わせた3DCAD選びが重要!

ここまで3DCADの5つの挫折ポイントとDSMechの紹介をおこないました。上で述べた挫折ポイントには、機械設計の専門家の方にはあまり共感できない部分もあったかもしれません。一方で、そうでない方々にとっては、こうした挫折ポイントを取り払うツールを利用することが3D設計の継続と習熟のカギとなります。多機能かどうかだけでなく、「挫折せずに継続できるか」を3DCADの選定基準として、皆さんそれぞれが自分の望む機能の3DCADを使って設計に励むことができるようになれば幸いです。

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