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ドローン帝国の繁栄と、起こるかもしれない失速

 

最近では、ドローンがオンライン、オフラインともに至るところで販売されており、機体の大きさからカメラの有無までスペックもよりどりみどりです。国内市場にはドローンが絶え間なく供給され人々も熱心な購買意欲を見せており、家庭用おもちゃもあれば、壮大な映像や(YouTubeを見る限り)あまり上手に編集されないあらゆる動画の撮影に使用されるものもあります。もちろんドローンには他にも幅広い用途があり、数千エーカーにわたる畑の作物の監視、送電線の防氷、建物の破損検査などに利用されます。ドローンの世界を変える可能性は明らかであり、ドローンが浸透するスピードも加速しています。セキュリティサービスが遠くから見守るなかで、日用品、あるいは医薬品までドローンで配送されるような日がやってくるかもしれません。ドローンで実現できることは日々増加しており、その可能性は無限に広がっているように思えます。

1つ言えるのは、ベンチャービジネス、おもちゃ、あるいは軍事、セキュリティ用のドローンが空を埋め尽くすようになる可能性が大いにあるということです。

空飛ぶドローン、実はそれほど目新しいものではありません…

これまでのドローン

既に1849年には、当時オーストリアの支配に反旗を翻したベネチアに対するオーストリア軍の包囲戦で、ある種のドローンが使用されています。いくつかの気球に爆弾と原始的な時限装置を取り付けて、攻撃のためにベネチアに向けて飛ばしたのです。あいにく風向きが計算通りではなく、気球のほとんどは目的地に到達せずオーストリア軍の陣地で爆発したものも数多くありました。ベネチアの人々にとってはほとんど面白い花火程度の試みでした。約100年後の第2次世界大戦では、日本が約1万個の風船爆弾をUS西海岸に向けて飛ばし、山火事とパニック誘発を図りましたが、目的は果たせず被害は1件だけでした。風船を発見した子どもを含む6人家族が好奇心から風船を調べようとして爆発に巻き込まれ、不幸にも亡くなったのでした。

 

 

1898年、二コラ・テスラは世界初となる無線操縦の乗物を発表しました。ヘルツ波を解読して操縦する仕組みであり、彼は「テレ・オートメーション」と名付けています。第2次世界大戦で、英国空軍は無人の無線操縦飛行機を開発して対空訓練に使用し、「The Queen Bee(女王バチ)」と名付けました。数百機が問題なく製造され使用されており、そのうちの1つを今もDe Havilland Museumで見ることができます。映画やテレビでもご覧になることができますが、とりあえず1990年代まで時代を進めましょう。世界の反対側から遠隔操縦できるPredator Droneが登場して戦争の形態を常時継続型に一変させ、第2次世界大戦のじゅうたん爆撃戦術よりも各段に高精度の情報収集と兵器配備を可能にしています。1つ確かなことは、ドローンはさまざまな面で私たちの生活に浸透し、それも思いもよらない形で関与しているということです

手作りドローンと、それから

2000年代後半のこと、リモコン飛行機に熱中しているグループの1つが、原始的な自動操縦システムに必要な構成要素がすべて、自分たちの携帯電話に装備されていることに気が付きました。彼らは加速度計、ジャイロスコープ、GPS、プロセッサなどのさまざまな装置を使って自分たちの作品を制御し、携帯電話を活用してドローンそのものを操縦しました。当時のドローンはまだ神秘のベールに包まれており、数千ポンドで販売され、ドラマチックで壮大な映画シーンなどの撮影用に確保されたりしていました。2010年にはParrotという企業がCESに出展し、AR Drone Quadcopterを展示して観客を圧倒します。iPhoneで操縦でき前後にカメラを搭載した本製品は、上下左右に飛ぶ間に素晴らしい映像を撮影することができるうえ、何といっても飛ばすのが簡単だったのです。Parrot AR Droneは空中で静止することも飛行を続けることも可能であり、必要なのは、このドローン技術の巨大なブレイクスルーを操縦することだけでした。その後すぐにDJIという企業がParrotに続き、Phantomという非常に優れた小型ドローンを作り上げます。この特別なドローンは動画の撮影だけでなく曲芸飛行も可能であり、操縦に失敗した時には自動的に帰還する機能も備えていました。この設計でDJIはドローン業界で一躍有名になり、成長を遂げて今や同社の市場シェアは約7割に達すると考えられています。

ドローンの進化は続いており、機能は増えカメラのスペックも向上し、小型荷物を運べる機種も登場しています。一方、低価格帯製品にも、室内で遊ぶための小型ドローンがあります。今やドローンは障害物をよけ、強風下でも静止し、水中に潜ってから飛び立ち、これまで以上に高く飛ぶこともできるのです。スマートフォンには及ばないもののドローン市場は非常に大きく、愛好家が大きな割合を占める中で更なる成長が見込まれるうえに、それを上回る数の事業者と軍事関係者にも利用されています。

空の掟

ドローンが空を埋め尽くすのか空から追われるのか、いずれにしても、ドローンが落ちて誰かが負傷、あるいは死亡する事故が起きるのは時間の問題であり、当然ながら世界各国の航空当局が一定の管理体制を整備する必要があります。例えばUKでは、ドローンを400フィートより高く飛ばすことが禁じられており、その対象は250g~7kgの機体となります。また、空港の敷地境界線から1km以内はすべてドローン禁止区域であり、今後その範囲は拡大する見通しです。最近の法律では、ドローンの重量が250gを上回れば(2019年11月施行)民間航空局での登録とオンラインの安全テストの合格が必要となり、違反が発覚すると重い罰金が科せられます。UK政府はDrones Bill (ドローン法案)の制定を進めていますが、今のところ法案の内容を確認するまでは様子見といったところでしょう。今後登場するこれらの法律や規制を踏まえると、これから主導権を握るのは、どうやら企業のドローン製造ではなくその使用を取り締まる法律のようです。

Amazonなどの企業は周知のとおりドローン配送のテストを実施しています。「Prime Air」として知られるそのサービスは現時点では準備段階であり、さまざまな規制への対応やドローン用のサポートサービス網の構築が行われているところです。個人的には、いつかどこかで、Amazonドローンが積み荷を狙う貪欲な若者たちに22口径エアライフルで撃ち落とされる光景がどうしても目に浮かびます。彼らのお目当ては最新型のiPhoneではないでしょうか?

Ziplineという企業はRwandaで、薬品や血液などの医療用品を遠隔地へ運ぶサービスを作り上げました。同社ドローンのフライト数は事業を開始してわずか数年間で4000回を超え、最近ではタンザニアでも同様の事業を開始しました。こうした設備を簡単に構築できたのは、これらの国々でドローン使用に関する法律が存在しないことや使用地域が遠隔地であることも大きく関係しています。

これからのドローン

ドローン産業のブレーンたちは新型の、新しい用途のドローン考案に熱心に取り組んでおり、そのうちの1つがドローンをハチのように群れとして使用するというアイディアです。世界の一部地域ではミツバチの数が減少しており、そうした場所では超小型ドローンの群れを木や草花の受粉に利用できるのではないでしょうか? あるいは、ドローンの群れが一体となって検査を実施したり、1つのユニットとして重い貨物を運んだりできるかもしれません。これは整備が進むUKの法律の抜け道といえます。249gのドローンを3,000体保有して一群で運用しても、どこにも報告する義務がないからです。

最近の例ではハリケーン「ハービー(Harvey)」で大きな被害を受けた後、何組かのドローンが採用され、被害状況の調査や、避難住民が戻る前の建物や電源システムの安全確認に利用されています。

今後数年間で、自然災害やその他の災難で破損した建物や橋、電源設備をドローンが補修する、という考えは、あながち想像上の話ではなくなるでしょう。海や山頂付近での救援活動でもドローン利用が考えられ、救援隊自身のリスクを低減するでしょう。ドローンの用途が幅広く多様であるのは間違いなく、それを制限するのは人々の想像力の限界と、その時点での各国政府のルールです。

宙を舞うドローン

よく言われるように、上り坂の次には下り坂が来るものであり、ドローンについても同じことが言えます。バッテリーの不具合や端末機械の故障は別として、ドローンが上り坂にある一方で、ドローンを引きずり下ろすために設計されたデバイスも増えています。4Kカメラ搭載ドローンに窓越しに見つめられたり、ましてや窓から侵入されて住民や家財を近くからのぞかれる可能性を、誰もが歓迎するわけではありません。それを望まない人々や、刑務所などセキュリティが強化された区域の人々のために、ドローン対策が提案されています。ドローンを追いつめて捕獲するために設計されたドローンが存在し、また、猛禽類の鳥に好ましくない侵入者を攻撃させる人々さえいます。ショットガンのシェルに重し付きのネットを入れて目障りなドローンを無力化して墜落させる他、周波数妨害装置でドローンを制御するという方法もあり、しかも妨害者は22口径エアライフルで武装しているかもしれません!

人々は心の底からドローンのことを懸念しています。宙返りしたドローンが空から降ってきて誰かの頭に突き刺さることだけではなく、プライバシーやセキュリティの観点でも心配しており、その理由は技術の向上とともにドローンの性能も向上しているからです。現在の4Kカメラはいずれ赤外線での夜間撮影が可能になり、適切なソフトウェアを使えば数千フィート離れた位置から相手の顔を認識できるようになります。注意深く目を光らせる国家の関与はあくまで1つの可能性にすぎず、適正なハードウェアとソフトウェアを使用していればドローンの使用者は、あらゆる方法で監視を行うことができるようになります。もう1つ考慮すべき点として、テロリストのドローン利用が挙げられます。ISISは爆弾を運ぶドローンを開発していると言われており、多くの人々が憂慮しています。最近のテロリストの攻撃でドローンの利用を報じられているのはベネズエラの大統領を狙ったものであり、未遂に終わりましたが、悪意ある者の手に渡った時のドローンの脅威について明確に警鐘を鳴らしています。

ドローン利用の統制を図る法律や規制の行方がどうなるとしても、今後設計者がどのようなことを考案するとしても、2019年11月までは、UK国内であれば250gより大きいドローンを登録不要で飛ばせます。もし、まともな大きさのドローンを邪魔されることなく所有して飛ばしたいと考えているなら、できるうちに思い切り楽しんでおくことをお勧めします。少なくともUK国内の話ですが、あるいはRwandaへ移住するのもよいかもしれません!

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2 Nov 2018, 15:26