こちらの記事について、内容・翻訳・視点・長さなど、皆様のご意見をお送りください。今後の記事製作の参考にしたいと思います。
Thank you! Your feedback has been received.
There was a problem submitting your feedback, please try again later.
こちらの記事の感想をお聞かせください。
ラップトップのカバーを開いた状態
Raspberry Piは進化を続けています。最近発売されたPi 3は、UK製のコンピュータとして空前の売れ行きを記録してニュースにもなっています。多くのユーザーに親しまれていますが、本来のターゲットは教育分野でした。新しくなったカリキュラムで、ICTとコンピュータサイエンスの授業の改善が求められたためです。
このシングルボードコンピュータは、ケーブル、モニター、キーボード、マウスなどのハードウェアを別途必要としますが、当初の予想以上に教室の現場に導入され、利用されるようになりました。ラップトップのフォームファクタを採用した、Pi内蔵のコンパクトなオールインワンソリューションのPi-Topをぜひご活用ください。
多くのユーザーに人気
Indiegogoは、当初はクラウドファンディングプラットフォームとしてスタートしましたが、2014年末にかけてPi-Topが人気を博し、すぐに目標額を達成しました。その後、段ボールの試作品から3Dプリントのフレームに発展し、現在では、13.3インチの高輝度画面を搭載したスタイリッシュな射出成型ケースに進化しています。
Pi-Topが到着すると、オフィスでも話題になりました。鮮やかな緑色に加え(薄いグレーの色もありますが)、箱に「open me right now」(今すぐ開いてみて)というメッセージが記されていたからです。カメラを片手に、早速箱を開けてみました。
組み立て時間
Pi-Topはキットとして提供されます。はんだ付けは不要ですが、初心者の場合は、組み立てに4~5時間ほどかかるでしょう。組み立てには少し面倒な手順がありますが、満足のいくように完成させるにはすべて欠かせない作業です。Pi-Top組み立て教室を開催するつもりはありませんが、少人数教室のグループや、複数の子供を自宅に集めて、大人が手伝って組み立てるのであれば、可能かもしれません。
Pi-Topの組み立ては、Pi-Topを使用することになるユーザーや、子供の頃に好奇心から家電製品を分解したことのない人にとって真の価値があります。内部を知り、その仕組みを理解することで、自信が持てるようになり、「ブラックボックス」の謎も解明できます。
この投稿を執筆している時点では、オリジナルの筐体を3Dプリントするためのファイルがまだ提供されておらず、「Print-It-Yourself (自分で出力する)」ソリューションとしてはあと一歩ですが、それでも、Pi-Topは組み立てが必要であるため、DIYの面白さとコンピュータを完成させる満足感は得られます。
私のお気に入りの機能の1つは、Pi-Topの「ハブ」ボードとRaspberry Piを収納するコンパートメントです。追加のボードやモジュール、ハードドライブやPiに接続するハードウェアなど、多様なパーツを収納できるスペースが用意されています。便利な取り付け用レールもあるので、これらの追加のパーツを柔軟に配置してしっかり固定できます。
GPIO on-the-go
最初に思い浮かんだのは、ハードウェアプロトタイピング用のスペースでした。400ポイントのブレッドボードを保持できるように、簡単な取り付け用プレートがレーザーカットされています。Pi-Topキットには、PiのGPIOヘッダの全部を占有する配線ハーネスが付属しており、ピンの一部は、電源ボタンやバッテリステータスのモニタリングなどの機能に使用されます。ハブのヘッダに使用されないコネクタも突き出しており、ジャンパ線をPiのGPIOヘッダに接続するために使用するパーツとしてはあまり便利ではありませんが、組み立てを難しくするものではありません。
ヘッダと接続するためのアドオンボードがパイプラインの中にあるようですが、GPIOにアクセスできるようにしたいと考えました。ハブのヘッダのピン配列について詳しくは、Pi-TopのWebサイトで確認できますが、簡単に参照できるように、サイズの小さいファイルも用意しています。ファイルはこちらからダウンロードできます(このリポジトリには、下記で使用するレーザー設計ファイルも含まれています)。
GPIOと接続するには、このピン配列の情報に基づいて、ジャンパ線を使用してハブをブレッドボードに接続するだけです。
Pi-Topには、アクリルパネルのカバーが付属しており、片側から差し込んで、前述のコンパートメントを覆うことができます。このパネルは挿入と取り外しが簡単で、レーザーカッターを使用できる場合は、デザインを変更したり、色やデザインの異なるカバーと交換したりすることもできます。
私は、ブレッドボードにアクセスしやすくするために、開口部を付けてパネルを製作することにしましたが、ロゴやカスタムデザインを施した色の異なるパネルなど、一般的なカスタマイズも可能です。
Pi-Top OS
Pi-Topには、プリインストールしたSDカードが付属しており、このカードは一部のRaspberry Piセットに付属のNOOBSカードに非常によく似ています。このSDカードは、ユーザーエクスペリエンスを簡素化できるように設計されており、ロード画面などの高性能タッチが搭載されています。カードをPi 2に挿入するだけで起動できます。
しかし、この投稿の執筆時点では、Raspberry Pi 3でカードをすぐに使用することはできませんでした。Pi 3を快適に操作するには、Pi 2を使用して更新プログラムをインストールする必要があります。この問題は、付属のSDカードのイメージのアップグレードによってすぐに修正されると思われます。
Pi-Top OSをインストールすると、Scratch、Python、Wolframなど、教室で使用されることが多いソフトウェアをすぐに利用できます。Pi-Topの専用プログラムにはCEED Universeがあります。これは、Pi-Topチームが授業の方法を「ゲーム化」したもので、UK内のGCSEカリキュラムのニーズに対応するものであると報告されています。
現在、Pi-Topチームから提供されるソフトウェアの機能はまだ十分ではありませんが(CEED Universeは現在はデモ)、将来性があります。何といっても使いやすく、インストールが簡単なPiオペレーティングシステムとユーザーエクスペリエンスは、まさに多くの教師とエンドユーザーが求めていたものであり、ICTとコンピュータサイエンスの授業のためのツールとして特に期待されています。
Pi-Topのユーザーには、アカウント登録をお勧めします。アカウントがあると、個々の学生の学習状況を評価して記録できるなど、さまざまな機能を利用できます。これらの機能は未完成で、期待どおりのリソースを見つけられない場合もありましたが、十分使用できます。
結論
Pi-Topはラップトップですが、ご存じのとおり、デスクに固定したり、主電源を用意することなく、Raspberry Piを簡単に使用できます。一度組み立てれば、Piを使用して授業するための最適なソリューションになると期待できます。
Pi-Topの最も優れた機能は、Piを入れ替えるだけで、アップグレードできることでしょう。これは、最新リリースのPi 3で実証されており、1枚のボードの交換に5分もかからず、Pi 2よりも性能を大幅に向上できます。
Pi-Topは現在でも優れていますが、サポートリソースも改善されており、これらも優れたものになると確信しています。フォーラムやユーザーコミュニティの情報は比較的新しいものですが、教室や自宅でPi-Topを使用しているユーザーからのフィードバックも活用してください。
Raspberry Piに慣れた者として、個人的には、ポータブルPiプラットフォームとしてのPi-Topの柔軟性に興味を持っています。ブレッドボード用のスペースを備えたラップトップ、追加のカスタムハードウェア、長時間のバッテリ駆動も素晴らしいものです。