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IGLUNA開発コンテストにストラスクライド大学の学生が参加

RuaridhSummers
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私たちについて

私たちは、ストラスクライド大学(スコットランド)の工学部の5年生と4年生で構成されたチームです。最終年度共同プロジェクトの一環として、2021年のIGLUNA開発コンテストに参加しました。私たちの課題は、月面居住区の需要を満たす、強靭な発電、貯蔵、配電システムを設計することです。

昨年、PowerHabは発電と貯蔵のための革新的なコンセプトを発表しましたが、今年はそれを次のステップへ進めたいと考えています。今回は、太陽光発電衛星や、反射衛星、燃料電池、サーマルマス、原子力エネルギーサブシステムの確立と進歩に注力する予定です。

背景

有人月面基地は、宇宙探査の進歩における重要な一歩であり、地球外で人間の生命を維持できるといった可能性を、証明することができるかもしれません。月面基地が有益なものとなるには、宇宙飛行士が実際に住み、実験を行うことができる場所を提供できる環境でなければなりません。効果的な月面居住区に関するすべての側面において電力が必要であり、有人ミッションの最終的な成功は、私たちの設計能力によって決まってきます。

IGLUNAとは?

IGLUNA 2021は、スイス宇宙センター 欧州宇宙機関と連携して取り組んでいる国際コンテストです。この取り組みは、学生が協力して将来の月面居住区の一部となるサブシステムを設計し、開発することを目標に、実施されています。このミッションの目的は、遠隔操作を併用し、有人月面基地をサポートできる技術を実証することです。2020年には、ヨーロッパ内13の大学、19チームで組織された150人以上の学生が、氷の中で人間が生息するための場所の開発に取り組みました。各チームはそれぞれ、その場所の特定の側面に注目し、人間が月に住むための長期的な解決策を生み出すことを目指しました。

チームの紹介

下のチーム紹介の動画をご覧ください!私たちのメンバーで、且つ専属スピルバーグの「アダム・ポーテウス(Adam Porteous)」が作ってくれました!

 

名前:

カルム・マッキントッシュ
(Calum Mackintosh)

役割:

チームリーダー

専門:

MEng 機械工学

興味:

登山、カヤック、スキー

名前:

エイリド・スミス
(Eilidh Smyth)

役割:

無線送電

専門:

MEng 機械工学

興味:

トライアスロン、ハイキング、音楽

名前:

ナサニエル・カトラー
(Nathaniel Cutler)

役割:

太陽光発電衛星の設計

専門:

MEng 機械工学

興味:

カヤック、サッカー

名前:

アダム・ポーテウス
(Adam Porteous)

役割:

電力ストレージエンジニア

専門:

MEng 機械工学

興味:

カヤック、サッカー

名前:

ルアリド・サマーズ
(Ruaridh Summers)

役割:

電力ストレージ(サーマルマス)/ アウトリーチ活動とスポンサーシップ

専門:

MEng 航空機械工学

興味:

山歩き、カヤック、スキー

名前:

ローリー・コーマック
(Rory Cormack)

役割:

電力ストレージリーダー

専門:

MEng 機械工学

興味:

ラグビー、自作PC、重量挙げ

名前:

エミリー・イディ
(Emily Eadie)

役割:

太陽光発電衛星 / 会計

専門:

MEng 機械工学

興味:

登山、写真、再生可能エネルギー

名前:

マーク・マッカーサー
(Mark McArthur)

役割:

太陽反射衛星

専門:

MEng 機械工学

興味:

数学、戦略ゲーム、SF

名前:

セハール・ラザ
(Sehar Raza)

役割:

原子力システム

専門:

BEng 電気・機械工学

興味:

ボルダリング、自然探検、ミュージカル、美術・工芸

PowerHabのサブシステム

PowerHabプロジェクト全体のシステム概要は、生成(Generation)、ストレージ(Storage)、分配(Distribution)の3つの異なるカテゴリーに分けられます。これらの幅広いカテゴリーの中には、プロジェクトの中心のサブシステム開発があります。

以下に、システムの概念図を示します。これは、各コンポーネントがシステム全体にどのように作用するのか、概要を説明するために作成しました。

各システムは、より大きなサブシステムの一部として機能するように設計されますが、システムの冗長性を考慮に入れるために、いくつかのコンポーネントは、ベースライン電力を維持するよう、個別に実行する機能を備えています。

もちろん、私たちのエネルギーの大部分は太陽により供給されていますが、月面基地の立地の関係上、52時間も夜になります。そのため、エネルギー貯蔵と太陽光を使わない発電に焦点を当てることは、太陽光発電や反射衛星の開発と同じくらい重要でした。システムの内訳と、各コンポーネントの説明を以下に示します。

太陽光発電衛星

太陽光発電衛星(Solar Power Satellites: SPS)は、太陽光発電(Photovoltaic: PV)パネルを介して太陽エネルギーを収集し、マイクロ波無線送電(Wireless Power Transfer: WPT)を介して月面に無線で送信するために使用されます。これは、月面居住区の一次エネルギーを確保する仕組みを形作ります。また、太陽への露出時間を最大化、送信中の損失を最小化するような、適切な軌道を周回します。これにより、必要な衛星の数が減り、地球から打ち上げる際の質量を減らすことが可能です。

WPTは、送信機(衛星上に設置)と受信機(月面上)の2つの回路で構成されています。送信機は、ソーラーパネルによって得られた直流電力を、発振、増幅してから、アンテナによって送信します。その後、パッチアンテナによって受信され、整流回路とローパスフィルターを通過し、電力が使用できる状態になります。

SPSの軌道は、電力供給システムの主要な要件を検討することによって決定されます。IGLUNAのミッションは長期間行われるため、SPSを目的の軌道に維持するために必要な、トリム操作の数を最小限に抑えるために、摂動効果を分析します。そのため、月周回凍結軌道は、月面基地が見える時間、日食時間、再訪問時間、地球の地上局との電波の窓など、他の軌道基準を満たしている限り、SPS軌道として識別され、選択されます。私たちの軌道をモデル化して最適化するために、NASAのオープンソースプログラムである、GMATにより実装されます。

太陽反射衛星

このサブシステムを作るにあたって、背景にあるアイデアは、パネルに入射する太陽光の量を最大化するために、太陽光発電衛星と軌道上に大きな反射パネルを作成したい、というものです。太陽光発電パネルに関する技術が十分に確立されているため、衛星の展開と展開のシーケンスが、このサブシステムの開発の重要な点となるでしょう。ここでは、折り紙の方法を利用して、太陽衛星アレイを効果的に保管、展開します。

それぞれのデザインでは、衛星制御、通信機器用の中央領域を備えたほぼ1つのパネルのサイズに折りたたむ必要があります。反射シートは、UV保護コーティングと反射コーティングで覆われたマイラー(Mylar)を使用します。展開する際は、宇宙の温度で固化する樹脂を含む、ファイバーチューブ内のガス膨張、または、伸縮自在なテンション線による延長のどちらかによって、反射シートを展開します。また、現在、3つの展開構成が検討されており、1つ目は、すでに効果が証明されているL'Garde Solar Sailと同様の直交展開機構を用いる方法です。これは、反射シートを他の可動部品のない、4つの拡張用梁によって展開する機構で、2次元で分析できるため、最も単純なソリューションであると言えます。次は、非常に大きな三角形の領域をカバーするため、展開する前に、縁に沿って展開していく、三角形の構造です。最初の折り畳みは伸縮梁で簡単に完了しますが、3次元で展開する「ミウラ折り」を利用することで、より大きな2番目のステップを可能にするため、より複雑さが増します。最後は、hexagonal flasher形状での設計です。折りパターンは3つの中で最も複雑ですが、展開方法は中央セクションを回転させるだけと、簡単に行えます。しかし、この設計のサポート構造は、他よりも構築が難しい場合があります。

すべての設計において、テッセレーションするようなものが選択されているため、電力要件が増加した場合でも簡単に拡張可能です。これにより、衛星の運用寿命が延び、エネルギー生成と質量・体積のトレードオフがさらに改善されます。

下の初期レンダリング画像は、三角形の折り畳み展開構造衛星のコンセプトを考えている際に作成したものです。

陽子交換膜燃料電池

陽子交換膜(Proton Exchange Membrane: PEM)燃料電池は、シャクルトンクレーターにおける、52時間もの夜に耐えるためのバックアップ発電システムとして使用されます。このシステムは、空気中や圧縮貯蔵中の水素と酸素から、化学エネルギーを水と電気エネルギーに変換することによって電力を生成します。PEM燃料電池の主な利点として、アノードとカソードの極性を切り替えることによって、水素を生成する電解槽にする、システムを逆方向に実行できるオプションが挙げられます。

下のシステム図では、電力を生成するための燃料電池としても、水素を生成する電解槽の役割を持った燃料電池としても機能することが示されています。

PEM燃料電池はスタックシステムを利用しています。これにより、電力需要の増加に合わせてシステムを拡張でき、さらに、各スタックを個別に処理できるため、メンテナンスと維持が容易になります。また、このPEM燃料電池は、膜電子アセンブリ(Membrane Electron Assembly: MEA)、ガス拡散層、バイポーラプレートの3つの主要なセルコンポーネントで構成されています。

燃料電池の設計は「構想」段階を脱しました。次のステップは、プロトタイプの燃料電池製造に焦点を当てる実装段階と、運用段階を想定します。燃料電池は、最高の効率と信頼性を保証するために、さまざまな動作条件下で動作の確認がされます。

核エネルギー

このプロジェクトの範囲と、制限により、原子力システムの開発は単に概念的なものであり、物理的なプロトタイプは作成しません。

核分裂は、PowerHabシステムのために調査されている、新しいエネルギー生成システムです。原子炉は、高出力密度と一定のエネルギー源を提供することから、多くの研究者によって、宇宙でのエネルギー生成の有望な源と考えられています。太陽エネルギーと比較して、原子炉は月の暗い日や太陽を遮ってしまう深いクレーターによって、制限されることがありません。また、原子炉は寿命が限られており、システムの質量とコストを増加させるエネルギーシステムを使用する必要はありません。ゆえに、原子力システムは、システム全体の信頼性と効率を高めることができるでしょう。

蓄熱システム

サーマルマスの目的は、生成されたエネルギーを保存して、のちに再利用できるようにすることです。蓄えられた熱エネルギーは、別々のサブシステムとコンポーネント周囲の、保管条件を維持するために使用できます。月面ローバーでの熱貯蔵も検討されており、他の関連しているIGLUNAのチームと話し合う予定です。ただし、熱エネルギーを電力に転用することが、サーマルマスシステムの主な機能になります。熱交換器と熱機関を最適な場所に配置することにより、電気エネルギーが生成され、電気制御ユニットに戻されて、月面基地のマイクログリッドに分配されます。以下に、システムを示します。

 

今後の展望について

クリスマス休暇と今後数か月の間に、プロトタイプの設計を完成させ、基本的なコンポーネントの製造を開始したいと考えています。ストラスクライド大では、これまでの作業を中間プレゼンテーションで発表して、質を向上させています。これ以外にも、サブシステムの統合とプロジェクト開発について話し合うために、ヨーロッパ中の他のチームとミーティングを行う予定です。プロジェクトの進行に合わせて、このWebサイトにさらに更新を掲載する予定ですので、ご期待ください!

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

ルアリド・サマーズ

PowerHab | IGLUNA 2021, 

電力ストレージエンジニア / アウトリーチ

MEng 航空機械工学

 

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編集者:DesignSparkでは、学生主体の野心的な取り組みを紹介する投稿をお待ちしています。投稿頂いた記事は英文に翻訳され、日本の学生の取り組みとして世界中に配信させて頂きます。また興味深い取り組みに対して、DesignSparkがスポンサーを検討する場合があります。今回のストラスクライド大学のように、ぜひ活動を紹介ください。

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