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省スペース&低消費電力化 ~STPMIC1&STM32MP157A-DK1ディスカバリーキット~

この記事ではディスカバリーキット(STM32MP157A-DK1)と、キットに同梱されているSTPMIC1について解説していきます!

下のビデオでは、STMicroelectronics(STマイクロエレクトロニクス)社のSTM32MP157A-DK1 ディスカバリーキットの興味深い機能をいくつか紹介しています。また、STPMIC1による電源管理についても解説しています。

STMicroelectronics社のWikiページ:このリンクはSTM32MP157C-DK2についての記述ですが、DK2はDK1よりもいくつかの機能が加わっただけですので大きく内容は変化していません、混乱しないように注意してください。

ST ディスカバリーキット

STM32MP157A-DK1及びSTM32MP157C-DK2 ディスカバリーキットは、Arm Core A7メインプロセッサ用のSTM32 MPU OpenSTLinux Distributionソフトウェア、およびArm Core M4コープロセッサ用のSTM32CubeMP1ソフトウェアを用いて、STM32MP1シリーズのマイクロプロセッサ上のアプリケーション開発の簡素化と評価を可能にします。

ボードにはST-LINK組み込みデバッグツール、LED、プッシュボタン、ギガビットイーサネットコネクタ、USB Type-C™ OTGコネクタ、USB Type-A Hostコネクタ4個、HDMI®トランシーバ1個、アナログマイク付きステレオジャック、microSD™コネクタ1個が搭載されています。

搭載されているGPIO拡張コネクタにより、ARDUINO®シールドやRaspberry Pi® HATで拡張することが可能です

さらに、STM32MP157C-DK2 ディスカバリーキットはタッチパネル付きLCDディスプレイと、堅牢なWi-Fi®/Bluetooth® Low Energy機能を備えているのが特徴です。搭載デバイスの詳細や、その他の特徴は下のデータシートをご覧ください。

データシート

パワーマネジメント(消費電力管理)

6個の低ドロップアウト(LDO)レギュレータ、4個のDC/DC降圧コンバータ、及び1個のDC/DC昇圧コンバータを5mm×6mm×0.8mmのWFQFNパッケージに詰め込むと何が起こるでしょうか?ST社では、それをSTPMIC1と呼ばれるパワーマネジメントチップとして実現しました。

Block diagram of the functionality of the STPMIC1

このパッケージデバイスは、この記事の最初のビデオで紹介したSTM32MP1 MPU用に最適化されています。これは、14本の出力レールで複数の周辺回路を持つMPUを搭載する他の数多くのアプリケーションを容易にサポートしてくれます。

STM32MP1 MPU’s features

では「STPMIC1をシステムに入れたくなるような魅力は何か」という当たり前の質問にまず答えましょう。

大きく分けて2つポイントがあります:

  1. ボード面積:各電源レールに必要な外付け部品はDC/DCコンバータライン用の3つのパッシブとLDOライン用の2つのみに削減できました。スペースが限られている場合ではこの削減は非常に重要な要素になります。
  2. プログラマブルコントロール:I2CインターフェースとデジタルI/Oにより、すべての電源レールを制御・監視して、短絡や過電流から保護できます

STPMIC1は2.8V~5.5Vの入力電圧で動作します。このデバイスはホストMPUだけでなく、外部メモリや周辺機器にも安定した電力を供給するように設計されています。これにより、ハードウェア設計者はLi-IonまたはLi-Poバッテリー、USBなどの5Vアダプターからの電力を供給できます。電源供給の拡張機能により、電力選択性の高いアプリケーションでは非常に便利です。

4つの降圧コンバータ、1つの昇圧コンバータ、6つのLDO

4つの降圧コンバータは2MHzの基本周波数でスイッチングします。適応可能コンスタントオンタイム(COT)コントローラを中心に、その周りに降圧コンバータが構築されており、優れた過渡応答と正確な出力電圧制御を保証します。通常動作時にはPWMにスムーズに移行させる低消費電力のPFMモードにより、各降圧コンバータは全電圧範囲において最大90%の効率を実現します。各PWMは隣接する降圧コンバータに対して、(内蔵・統合されたの位相ロックループを用いて)90°の位相オフセットで同期されており、これが電源からの瞬時電力損失を低減し、EMIの低減を実現します

他方で1つの昇圧コンバータにおいても90%の効率を実現し、3つのUSBポートに高効率に電力を供給することができます。

Features of Buck Regulator and Boost Converter

リニア電圧レギュレータには4つの汎用LDOが含まれており、そのうちの2つは全く同じものです。残りの2つのLDOは、1つは高い最大電圧を、もう1つはより低い最小電圧を供給できます。

また、プロセッサのUSBインターフェースの物理層への供給を目的とした固定LDOと、

  1. 標準LDOモード
  2. DDR2/3への電力供給用のシンク/ソースモード
  3. 低電力DDR2/3用のバイパスモード

上記3つの動作モードを持つ最終LDOも搭載しています。また、DDRメモリに安心した基準電圧を供給するための補助出力も備えています。

Features of the LDO

最後の2つの出力はパワーロードスイッチです。SW1はUSB On-The-Go(OTG)およびUSB type Cデュアルロールデータ(DRD)に準拠しており、VBUS検出機能によりホストモードおよびデバイスモードでのUSB接続を可能にします。SW2は汎用的なものであるため、外部電源や昇圧コンバータの出力に接続することができます。

Switch features

制御(コントロール)

STPMIC1は最大で高速モード+(1Mb/s)までの全ての速度で動作可能なI2Cバススレーブです。制御ラインに沿って、プロセッサによるレギュレータ設定、電力モード、割り込み、保護などの制御・監視を可能にします。

不揮発性メモリにより、デフォルトの出力電圧やスタートアップシーケンス、保護、I2Cアドレスの保存が可能です。また、改ざんを防止するためのロックビットも備えています。このデバイスはスタートアップシーケンス用に、電圧設定などがあらかじめプログラムされた状態で販売されています。もちろん、一般的なアプリケーション向けに事前プログラム無しのバージョン(STPMIC1C)も用意されています:

Table for STPMIC1A pre-programmed settings for the start-up sequence and voltage settings

評価キット

STPMIC1をもっと詳しく知りたいと興味をそそられた方は、下のデータシートをご覧ください。
データシート

自分で経験的に調べてみたいという方には、評価キット「STEVAL-PMIC1K1 (208-5069) 」があります。

Top level image of the STEVAL-PMIC1K1

この評価ボードキットには、STPMIC1設定レジスタへのI2Cアクセスを提供するUSBドングルと、デバイス内の組み込みレギュレータとスイッチへの外部アクセスを提供するヘッダコネクタが含まれています。これにより、プログラマブルコンバータの電源オン/オフシーケンス、I2C制御、不揮発性メモリの設定保存を実際に操作して試すことができます。

Mark completed his Electronic Engineering degree in 1991 and worked in real-time digital signal processing applications engineering for a number of years, before moving into technical marketing.

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