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大容量のプリント基板を設計する際の注意点と問題点

この記事では、通常のプリント基板に使用されるよりも大きい電流、電圧を流すような基板設計について説明していきます。

例えば、200Wを超えるDC出力電源を設計する際には、プリント基板の抵抗、インダクタンス、電磁ノイズなどが問題になります。

それらの問題に対しての解決策は銅のレイヤを厚くしたり、トラックの幅を広くしたり2層以上のレイヤを使った配線を行うなど、様々な方法があります。しかし、高電圧や高電流が流れる場合には上記の問題を解決するだけでなく、安全性にも配慮する必要があります。

そこで今回は、問題対処と安全性にもある程度配慮できる配線やレイヤ部分のクリアランスを大きくする解決策に焦点を当てて説明していきます。

しかし問題となるのはプリント基板上にパワーエレクトロニクスと制御/ロジックドライバーの両方が含まれている場合です。この設計要件は問題があるように思われますが、ここでは同一プリント基板内の2つの異なる部分に、異なるデザインルールを持たせたいとします。では、どのように対処すればよいのでしょうか?

下記に考えられる方法をまとめます:

  1. パワーエレクトロニクスの部品や配線を手動で行い、離して配置する。(ミスしないように行う)
  2. 電源回路と制御回路を別々のデザインルールのPCBプロジェクトにして、それらを一緒にマッシュアップする。(設計変更が必要になった場合、ワークフローの観点からは理想的ではありません)
  3. 広めのクリアランスルールを用いて設計し、ロジック部分の大量のエラーを無視する。(ここでも無視して良いエラーと無視してはいけないエラーをしっかりと判断しミスしないようにする必要がある)
  4. 電源回路と制御回路を完全に別のプリント基板にして、製造後にそれらをはんだ付けして合体させる。(珍しい方法ではありませんが、スペースの節約もでき、ロジック基板はよりは薄い銅/FR4で作る事ができます)

上記に示した解決策はどれも理想的ではありません。特に、最後の解決策(4番目)は電源の出力やコンデンサの近くに必要な抵抗分圧器の問題に繋がる可能性があります。

しかし、もっと良い方法があります。それはパワーエレクトロニクスの周りに銅を追加してkeepout設定をする事です。銅が接続されていないプリント基板側のコンデンサのピンの周りに、より大きな丸いkeepoutエリアを追加します。また分圧器の中央部分にはセンス(検出)回路にアークが発生する危険を排除するために、1つまたは複数の長方形のkeepoutエリアを追加します。

この方法を使えば配線の代わりにベタ(形状)を電流経路として使用できます。4層プリント基板で電源/GNDレイヤがビア/スルーホールピンの周りを流れるようなアイデアを採用しています。これらが主な電流経路として適用されるのです。例えば、大型のフィルターコンデンサの場合、正極は上面に負極は下面にベタを設定しています。4層構造でなくても抵抗やインダクタンスの低い部分を選ぶことができます。部品を移動させる場合は、その部品のキープアウトエリアも一緒に選択することで簡単に移動させることができます。

上記の知識を応用して、DesignSpark PCBで500Vのコンデンサバンクを作るチュートリアルを書きました。このアイデアは他の基板CADソフトウェアでも使用できるため、どんな方にも有益な内容となっています!

HV回路でのクリアランスの増加について(PCBwayブログ)

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