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この大きな装置はスウェーデンのバンドWintergatanが製作したMarble Machineという楽器である。Marbleとはビー玉のことであり、上から下へ次々落下する2000個のビー玉が音を奏でる。
Marble Machineはハンドルを手で回すことで動力を伝える。動力はハンドルから歯車やベルトによって装置全体へと伝わる。落下したビー玉が再び装置上部へと運ばれる一連の動作はピタゴラ装置を連想させ、見ているとワクワクしてしまう。
メロディは装置中央の大きなオルゴールによって制御されている。Marble Machineには鉄琴、ベース、ドラムなどの楽器が組み込まれているが、それぞれの楽器は動画中に登場するレバーによって動力伝達の制御ができる。そのため、ビー玉の落ちる先をコントロールして少しずつ演奏に変化を加えることができる。
Marble Machineは2014年8月に製作が開始された。当初は2か月で完成する予定だったが、3,000もの内部部品のすべてを手作業で設計・加工したために、最終的に14か月もの時間を要した。初期のバージョンでは3Dソフトウェアを使用して設計していたが、次第にパーツをその場で作成するようになったという。
しかし、ものづくりに興味がある人にとって面白いのはここからだ。
YoutubeにはMarble Machineの機構や動作原理についての解説動画がある。
こちらの動作原理の解説動画では、Marble Machineの構成からギアの比率・計算式に至るまで、詳細な解説がされている。たとえば、メロディを記録しているオルゴールは解説動画内において「PROGRAMMING WHEEL」とよばれており、メロディだけでなくドラムなども含めたすべての楽器のタイミングを制御している。
また、「MUTE SYSTEM」と呼ばれている楽器のオン・オフを切り替える機構の紹介や、フリップフロップの原理を利用してMarble(ビー玉)を分ける仕組み「MARBLE DISTRIBUTION」の解説もされている。動画を見ればどのようにMarble Machineが動作しているのかを理解することができるだろう。
Wintergatanは現在、Marble Machine Xという新バージョンの製作に取り掛かっている。こちらはもはや楽曲ではなく技術解説の動画となっているが、もし興味があればWintergatanによるメカニックの世界を感じてみてはいかがだろうか。