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MAX40056でモータ制御を効率化

International Energy Agencyの2017年の最新の報告によれば、ポンプ、ファン、コンプレッサ、産業用製品機械などモータシステムは、世界の電気の53%を消費しているそうだ。これらモータの駆動システムの効率を上げることができれば、電力を 20~30%節約できると試算されている。(なおモータの種類やそれらの用途については、DesignSparkのこちらの記事を参照してほしい。 )

精密なモータ制御は、そうしたシステムを効率的かつ安全に動作するうえで不可欠だ。モータ制御回路では、電流を測定してモータトルクに関する情報を特定する。モータの基本的な知識から、電流がこれらのパラメータに直接比例することが分かっているため、電流を検出・監視して、モータ制御ループにフィードバックする。 

電流検出アンプ(CSA)は、一般に制御ループ内外の電流信号を非常に高い精度で監視するのに使用される。CSAでは、一般的に、ハイサイド電流検出・ローサイド電流検出・インライン電流検出の3種類の電流測定構成が採用されている。 

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ローサイド電流検出では、検出抵抗器をGND経路に直列で接続し、CSAはその抵抗器の電圧差を測定する。ただし、この方式では、システムのGND電位に乱れが発生するため、モータの故障を検出できない。一方、ハイサイド電流検出では、検出抵抗器を電源電圧に直列に接続する。この手法の不利な点は、非常に高いコモンモード信号の存在と、モータの相電流を検出できない点だ。最後のインライン位相電流検出では、個々CSAをモータの巻線に直接接続し、モータに供給される誘導相電流を検出する。この構成を実装する際の課題は、振幅が比較的大きく、帯域幅の広いコモンモードPWM電圧です。入力信号にこのような変動があると出力信号が不安定になる。PWM除去回路を使用して、有用な情報を搬送する差動信号を取得する必要がある。モータ制御システムに実装するCSAを選択する際は、整定時間の速さも重要となる。 

マキシム(Maxim Integrated®)社のMAX40056  (196-8967) は、高精度双方向電流検出アンプだ。入力範囲は-0.1~+65Vで、モータ制御用途に最適だ。MAX40056の故障検出及び過電流検出機能は、-5~+70Vのコモンモード入力電圧に対応している。このCSAは、PWM除去モジュールも内蔵しており、最大±500V/µs以上のスルーレートでPWM信号を除去できる。 

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下の図は、MAX40056による三相サーボモータの電流検出構成を示している。PWM信号は、マイクロコントローラを用いて、3組のパワーMOSFET (金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)から生成され、サーボモータを回転させる。各線の電流は、ケルビン検出基板抵抗器とCSAを組み合わせて測定する。CSAの出力はADC (アナログ-デジタルコンバータ)に送られる(図には記載されていません)。電流の位相と大きさはサンプリングを経てデジタル化され、マイクロコントローラによって処理され、モータ制御システムのフィードバックループを閉じる。 

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モータは産業及び車載市場で最も高価で電力を消費する要素の1つだ。しかし、モータ駆動システムの効率は、精密な制御手段を実装することで、大幅に改善できる。電流検出アンプは制御ループに不可欠な部品だ。Maxim Integrated®社のMAX40056は、高いコモンモード入力範囲、PWM除去機能、高速な整定時間を実現するため、モータ制御用途に最適な製品となっている。 

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