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Mindful Droid | 排ガスや大気汚染を可視化しよう ~パート2~

Mindful Droid 2.0 製作ガイド

Mindful Droid(マインドフルドロイド)は大気汚染を自覚するためのデバイスです。このロボットは、受動的な方法で通学時に子ども達のより積極的な行動を奨励するような役割を持ち、さらに、空気が汚染することによる影響や、それに対する対策について、自覚できるような警告を視覚的に発します。

マインドフルドロイドは、PM2.5やVOC、CO2センサーを搭載したESDKを用いて空気質データを取得し、ユーザーが理解しやすいような、視覚的な状態で表示します。

また、このドロイドは、屋外でデータを取得し、監視する能力も持ち合わせており、ドロイドがいる環境によって適切な警告表示を行います。今回の場合、通学路での「登下校中」表示がこれに当たります。

マインドフルドロイドの組み立て方法は、単純性の設計思想に基づきながら、細部まで丁寧に作られています。そのため、継続的に改良を加えていくことで、さまざまな人々が簡単に組み立て、使用していくことができるようになっています。

パート1からの流れでいくと今回は、プリント基板を設計して、内部を構成するための部品や材料を発注していくことになります。

Mindful Droid in construction - showing PCB

電子部品リスト

  • プリント基板
  • Arduino、MKR WIFI 1010 (176-3647)
  • Seeed Studio Air Quality Sensor v1.3 Grove System: 屋内の空気質を測定
  • MQ-7 ガスセンサー(一酸化炭素用)× 1
  • 大容量リチウムイオンバッテリーパック(6700mAh) × 1
  • JST PH 2ピンケーブル: メス-メスコネクタ 150mm × 2 (在庫がない場合は2つのメスコネクタをつなぎ合わせる)
  • HARWIN M20, 2.54mmピッチ直角ピンヘッダ(36極, 1列,スルーホール)
  • RS PRO、M3 x 6mm 六角穴付きネジ(ステンレス鋼)
  • RS PRO、M3真鍮ネジ(インサート直径4mm、深さ4.78mm)
  • RS PRO、ポジドライブ皿小ネジ M2 x 5mm(ステンレス鋼)

工具類

  • 配線用銅線(センサーに付属のもの)
  • 両面テープ
  • はんだごて、はんだ等
  • グルーガン
  • スカルペルナイフ
  • ピンセット
  • ワイヤーカッター、ペンチ
  • ノギス
  • ハンドドリル
  • リューター、平やすり

プリント基板用部品リスト

注釈 説明 指定子 フットプリント 数量 部品番号
BUZZER   8.5mm 3.3mm
外部駆動
8.5mm 80dB@5V、10cm 2.5V~4.5V
B1 BUZZER - 8.5mm 3.3mm 1 C94599
BAT-CON     BAT1, BAT2 LIPO BAT-CON 2 C47647
Cap 0.1uF コンデンサ C1 0603 cap 1 C519438
Cap 100uF コンデンサ C2, C3, C4 1206 CAP 3 C312983
Diode General purpose   既定のダイオード (IN4007) D1 SOD123 1 C181127
mmbt2222a   汎用NPNアンプ Q1 SOT23 1 C181121
Res 100 抵抗器 R1 0603 res 1 C22775
Res 10K 抵抗器 R2, R3, R4 0603 res 3 C25804
Push-button   押しボタン(C3318895) S1, S2 PUSH BUTTON-3x4.65mm 2 C318895
MKR WIFI 1010     U1 MKR WIFI 1010 1  
GROVE AIR QUALITY CON     U2 4ピンSMDコネクタ 1 C541776
MICS5524     U3 MICS5524 1  
A-LED   WS2812
アドレス指定可能なLED
U4, U5, U6, U7, U8, U9 WS2812B-2020 212 C965555

注意

私のように表面実装等の作業に不慣れである場合、直接プリント基板メーカーに基板の設計と主要な部品の取り付けをしてもらうのが最善でしょう。後ほどプリント基板の注文に必要なファイルやメーカーのリンクを共有するつもりですが、こういった作業に慣れているのであれば、上記の部品リストがプリント基板作成に役立つでしょう。

組み立て

このプロジェクトの組み立て作業は、私にとって大きな学習のタイミングとなりました。みなさんは私が設計技師として多くのことを知っていると期待していたかもしれませんが、実はそんなことはありません。このプロジェクトで初めて、はんだ付けの方法を学び(信じられないでしょう、わかっています)、そして新たな発見がいくつかありました。

また、予想していた通り、このプロジェクトでいくつかの課題にぶつかりました。 センサーが適切なデータを出力しなかったり、センサーのはんだを除去して、別のセンサー部品に変更することで正しい状態にする必要があったり、プログラミングを学習したり、さらには、Droidのケースを実用的なものにするための設計的な問題を解決したりと、多くの課題に対処しました。

このプロジェクトは、DesignSparkインフルエンサーの一員で、この手の名人であるAhmed Oyenuga(アフマド・オイエヌガ:Ahmsville)の支援と指導無しには実現できなかったと思います。ぜひ、彼の素晴らしいプロジェクトとその過程もご覧ください。

プリント基板への部品実装

Arduinoをプリント基板に直接はんだ付けした後、ピンヘッダも穴に通し、基板の裏にはんだ付けをしました。また、センサーもピンヘッダを使用して同じように取り付けました。初めてのはんだ付けだったので、はんだが350度程度まで正しく加熱されているか確認し、また、ピン同士がはんだでショートしていないかも確認しました。

Assembling the droid - connecting Arduino

センサーが適切なデータを出力しない問題があったと前述しましたが、これはMICS5524ガスセンサーが原因でした。プリント基板上にMICS5524とシルク印刷されていますが、部品リストに加えず、MQ-7ガスセンサーに変更することで、屋外での正しいCO値を出力してくれるであろうと期待しています。今後の記事で、新しいCOセンサーをプリント基板に接続する際に起きた問題や、その解決策について述べていきます。

CO Sensor fitting to PCB

この問題が解決したら、次はRGB LEDとはんだ付けした部品の動作テストを行い、それぞれ正しく接続されているか確認していきます。下の動画はMindful Droidのテスト中に撮影したもので、私とアフメドがテスト結果に少々興奮している様子がうつっています。

下の写真は、RGB LEDを使って表示可能なものの例です。

Display examples

LEDが想定通りの動作をしていることが分かったので、次は、通勤通学時のどういった環境でも、子どもたちによる扱いを考慮しつつ、コンパクトで堅牢なケースに収納する方法を考える必要があります。

下にケース作成の段階をいくつか示しますが、この作業は非常に苦戦しました。スペースを節約しつつも、ふたつのケースを合わせるにはどうすれば良いのか、さまざま検討した結果、あまり良い方法だとは思いませんが、サイズを大きくすることにしました。縁に溝をつけてみたり、スナップフックを付けられるようにしたりと改良してみましたが失敗し、途中で諦めることにしたので、時間と失敗した分の印刷物が無駄になりました。

Droid Enclosures

根気よく考え続け、Droidに耳と足のパーツを追加することを思い付きました。この耳と足は下の画像からわかるように、小さいながらも耐久性に優れたビス用のサポートになります。

Final version of the Mindful Droid

最後の記事では、新しいCOセンサーを使った追加の修正点や、細かい部分の組み立て、リアルタイムテストの実施、クラウド接続でのデータ収集、コーディング、さらには、LEDのピクセルアート表示を、どのようにオープンソースプログラムを用いて実装したか、詳しく解説していこうと考えています。

CADファイルと回路図も最後の記事で更新する予定です。

Michael is an Industrial Design Engineer, Maker and winner of the Young Innovators Award 2021, with over 9 years experience working in various industry sectors. Having a problem solving background, he is always enthusiastic about finding solutions to problems that challenge everyday living. His key focus points are inclusivity, functionality with consciousness, and sustainability.
DesignSpark Electrical Logolinkedin