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非圧縮の映像データやオーディオデータの転送に用いらるHDMI(高精細度マルチメディアインターフェース)は、テレビのみならず様々な家電でスタンダードな技術となりました。もしなんらかの形でHDMIを活用する機器を設計する場合、ソフトウェア上のデジタル信号のみならず、物理レイヤの波形レベルでの検証も必要になるかもしれません。今回は、HDMI信号の波形を、デジタル用ポータブル計測器「Digital Discovery」を使って解析してみましょう。
組込み開発のエキスパート、アダム・テイラー氏は自分の手掛けるサーマルイメージング機で採用しているHDMI機能の開発のために、ポータブル計測器「Digital Discovery (136-8070) 」とDigital製「Discoveryハイスピードアダプター」を使用しています。このサーマルイメージング機はDigilent製のFPGAボード「Arty Z7 Zynq 7020 (136-8071) 」とFLIR Leptonボードで構成されています。サーマルイメージの画像データはDigilent Arty Z7-20のHDMIポートを通じて出力されます。
ポータブル計測器「Digital Discovery」はロジックアナライザーとパターンジェネレーター機器が一体になったものです。 Digital製「Discoveryハイスピードアダプター」と「インピーダンスマッチングプローブ」は高速処理を行う開発での入出力に便利な部品です。
サーマルイメージングシステム
HDMIのデータ転送には遷移時間最短差動信号(TMDS)方式が使われており、3つのデータ信号と1つのクロック信号から構成されています。これら4つの信号をデコードしようと思います。ちなみにこれらの信号以外には、19ピンのHDMIコネクターには5つのグランド(GND)、ワンワイヤのコンシューマーエレクトロニクスコントロール(CEC)バスが1本、実質I2Cバスのツーワイヤディスプレイデータチャネル(DDC)バスが1本、ホットプラグ検知(HPD)信号、最大50mAまで供給可能な5V信号、そして予約(RES)ピンが1つあります。
差動クロックを監視するためアダムはFPGAボード側のHDMIチャネル0〜23にハイスピードアダプターを接続して使用します。アダムはHDMIブレークアウトブロックも必要としており、ここはHDMIケーブルの端に接続され、ビデオ信号にアクセスが可能となります。ハイスピードアダプターを使用する際は、各信号に対応したグランドピンも接続することで最高の信号品質が確保できます。Digital Discoveryハイスピードアダプターを使うと、最大800MS/sの8ビット信号をサンプリングできます。データとクロックに4つの信号だけしか必要ないので、サンプル取得は正に我々も行うでしょう。HDMIブレークアウトコネクターがHDMI出力ケーブルに繋がり、そこからDigital Discoveryに繋げば、HDMI転送がキャプチャー可能です。
HDMIブレークアウトをDigital Discovery高速アダプターとDigital Discoveryに接続
ハイスピードアダプターと Digital Discovery の接続
Digital Discovery用PCソフト「Digilent Waveforms」を立ち上げ、ロジックアナライザ機能を開くと、以下のようにHDMI差分クロックとデータチャネルを示すデータが表示させます。
HDMI Differential Data and Clock Timing Diagram
プロジェクトの詳細はDigilentプロジェクトページでご覧頂けます。