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事例紹介: IoTが工場やプラントの安定運用に貢献

設備の重要な部分をIoTで管理しよう。

想像してみてほしい。

稼働率100% フルフルで稼働している 物流拠点、工場、プラント。ベルトコンベアは1時間あたり1000個以上の荷物を運搬し、次の日の出荷物も絶え間なく流れている。そんな時に突然メイン動力源であるモーターが故障し停止してしまった!すべての運搬物が停止し、夜通し運搬する予定だったトラックは仕事を失い、翌日商品を手にする予定だった数多くの顧客を裏切ってしまうことになる。仮に壊れた部分を人力で運搬したとしても所詮は人力、遅延のリカバリには到底及ばないだろう。

この時、この現場の業務は全く機能しない。たった一つの簡単な部品のトラブルが、システムダウンによる損害や、その間実行する予定だった仕事、設備費用、従業員の残業代、例外的な運搬を行うためにかかる費用など、非常に大きな損害を被る。たった1時間で終わる修理に対して、一千万円以上のコストがかかることも珍しくない。

こういったトラブルは、定期的なチェックで回避可能だ。手間を怠らずチェックできていれば避けることができた損害だろう。しかし、毎回全ての工程を完全にメンテナンスするのは難しい。もし、モーターのパフォーマンスが定期的に分かるならば、その部分だけを、しかるべき時に測定すればよい。 

モーターの異常や故障の発生寸前のタイミングで、運搬データを自動保存し管理者に通知する機能があるとどうだろう。部品交換の10万円程度の費用になり、先ほどのような大きな損害を抑えることが出来る。


実はこれ、RSのイギリス倉庫の設備管理者 ネイル バロウズ氏が実際に行った対策である。彼の現場の配送センターでは、倉庫出しから配送に物を送るベルトコンベアに2つのメインモーターが使われており、これら2つはどちらか一方でも欠けるとシステム全体が停止してしまう。さらに、替えのモーターは存在せず、コンベアによって行われる作業はとても人力では行えないものであった。

ネイルは、事前に問題が発生しそうな部分を見つけるソリューションを考えた。これを実現するには、各処理過程において、関連したデータを取得する装置と、そのデータを表示するためのアセットマネジメントシステムが必要になる。様々な議論やプランを重ね、最終的に、 ベッコフ(Beckhoff)社が提供するエッジコンピューティングと、データ送信システムを使用するという結論に至った。

下の画像は、モーターのハウジング部分の振動と温度を検知するセンサーの様子である。

 

制御盤の右上で多数のI/O及びEthernetに繋がっているのがBeckhoff社の組込PCモジュール。

上図に示したシステムは、振動、温度、高調波、電流のデータを元にモーターのパフォーマンスをモニタリングしている。これらは Node-Redを用いたプログラミングによって各既定値を設定し、異常が検知された場合はデータが記録される。

このデータは組み込みCPUモジュールによって処理され、Interior Automation Gateway (下図に示す装置)に通じるEthernetを通過し、クラウドに保存され、 アセットマネジメントシステムに通知される。このシステムは、もし必要ならば、外部業者のAPIと統合することや、新しいモーターに対して適用することも可能である。

ネイルが開発したこの スマートアセットマネジメントシステムは、モーターのトラブル回避だけではなく。集めたデータを使い工程の効率化をも可能にした。

このシステムの最大の利点は、どんな欠陥でもすぐに検知し、問題が発生するのを事前に防ぐことが可能である点である。これによってもたらされる利益は、突然のトラブルによる一千万円もの損失を防いだだけではない。得られたデータを活用することで作業工程をより安定させることが出来る上、システムを独立させれば、オフラインでシステムを稼働することも可能である。このアプローチによって、ネイルと彼の同僚は様々なメリットを得た。簡単に工場の不具合を検知し、工場全体の稼働率を常に最高の状態に維持できるようになっただけでなく、今後のプランをデータに基づいて計画することが出来るようになったのである。

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