こちらの記事について、内容・翻訳・視点・長さなど、皆様のご意見をお送りください。今後の記事製作の参考にしたいと思います。
Thank you! Your feedback has been received.
There was a problem submitting your feedback, please try again later.
こちらの記事の感想をお聞かせください。
DesignSparkサポートチームでは、ユーザーによる誤設定でのトラブルについて質問を受けることがあります。この記事では、そんなトラブルの典型的な例を紹介しその原因と対処方法について説明していきます。
回路図デザインの落とし穴
case 1:回路図にネットを追加できない、ネットを「接続」できない
このトラブルについて説明する前に、まずは下図の「通常」の機能を確認してください。
case1のようなトラブルは、ショートカットキーCで表示されるカラー(colors)ウインドウに原因があります。
このウインドウの名称は「colors(色)」となっていますが、このウインドウで設定・変更できるものは色だけでなく、操作の機能についても設定・変更ができてしまうので注意が必要です。
例えば、始めたばかりのユーザーの中には、シンボルターミナルの”X”を表示させたくないと考える人もいるでしょう。そして下図のようにチェックを外してしまいます。
しかしこれを行ってしまうと、Xの表示だけでなくピンにネットを接続しようとする際の自動ネット接続機能も削除されてしまいます。つまり、この状態でコンポーネントシンボルの端(配線したい線)をダブルクリックすると、配線モードにならなくなってしまいます。
また、手動でネットを追加した場合は「未完成の接続(unfinished Connection)」と表示され、ピンには接続されません。ネットが正しく接続されているかどうか確かめるには、ネットを選択して接続ポイントからドラッグして離すと、ネットが接続されているかどうかが明確になります(下図)。正しく接続されていれば“undo(ctrl + Z)”を使ってドラッグした前に戻すことができます。
下図ではネットを選択して接続ポイントからドラッグして離した状態であり、図の上側にあるものは配線できていない事を示しています。
ではこの「Symbol Terminal option」は何のために使用するのでしょうか?
この機能は回路図がすべて完成しPDFなどに出力する際、”X”表示を消すために用いられます。
追記:Ver10.0では下図のように、表示はされているが機能は削除されている状態もあります。*チェックボックス内が■の状態です。
PCBデザインでの落とし穴
次に、PCBデザインでも回路図デザインの時と同じように、「colors(カラー)」ウインドウに注意すべき点があります。
case 2:PCBデザインで選択できない・移動できない
PCBデザイン用のcolorウインドウでは、Layers and Layer Spansタブがあります(下図)。このタブでは各レイヤごとに項目があります。
ここで注目して欲しいのがSelectableという列です。この設定ではレイヤごとにYesまたはNoに設定する事ができます。いずれかをNoに設定すると、設定したレイヤはPCBデザイン上で選択できなくなります。
上図のような場合、シルクスクリーンレイヤ上のものは何も選択できません。そのためコンポーネントの移動ができない状態となります。
ではこの機能は何のために使用するのでしょうか?
この機能は、デザインが完成に近い状態でレイヤごとに配線やコンポーネントのチェックをする際、誤ってコンポーネントを参照、移動を防止する機能です。
Pro版(有償版)にはもう一つの注意すべき機能があります!非常に便利な機能ですが、その機能を設定したままにしておくとトラブルの原因となります。
この記事では、ネット接続を横に並べて表示する機能を紹介しています。その記事の中にある、View - Net Connections - On Bottom Sideの選択状態に注意してください。これを選択したままにすると、Top(表側)の接続用のネットやラバーバンドが表示されません。必ず機能を使用しないときは「On Any Side」が選択されている状態してください。
追記:今後サポートチームからの情報を元により多くの典型的な「落とし穴」例について説明を追加していく予定です。