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人工呼吸器開発のソリューション。最先端医療をサポートする マイクロチップ社

Microchip medical

この記事では人工呼吸器の主な構成要素を示し、マイクロチップ社が提供する人工呼吸器開発に適した製品、それらの製品の機能について深く掘り下げる。

マイクロチップベンチレーターリファレンスデザインのブロック図

マイクロチップベンチレーターリファレンスデザインのブロック図

センシング – アナログフロントエンドについて

センサーの選択は開発において特に重要な項目でありなおかつ決断に時間がかかる。選択のポイントは、精度・サイズそして大事なのがコストパフォーマンスである。これらをすべて十分に満たすセンサーやアクチュエータは中々存在しない。例えばI2CやSPIインターフェイスを持つセンサーを選択したとする、この場合デジタル出力を制御、処理できる他モジュール、センサーとの連携は便利になるが、センサーの性能を大きく制限する場合がある。別の選択としてはアナログセンサーを使用することだ、ADC接続のためにアナログセンサー調整回路を作成しなればならないがよりニーズに合わせた機能を持つセンサーを使用でき制限はない。後者の選択をしたいと考え、そのやり方について詳しく知りたいならここをクリック(AN990 Analog Sensor Conditioning Circuitsの概要)

計装アンプは高い入力インピーダンスとコモンモード除去に役立つ他、リモートセンサートランデューサー(変換器)からの信号を取得する際に発生するノイズの対処にも有効的である。そのため前述したアナログセンサー調整回路で使用できる。Microchip MCP6N11 (755-9546) は計装アンプの中でも扱いやすく多く流通している。また実用品として取り扱う前に開発キット (749-6451) でテストしてみることも可能だ。

デジタルポテンショメータは一般的なセンサー調整回路部品である。動作時にはオフセットと利得の調整が可能になる。MC4561Pデジタルポテンショメータは10kΩ (687-8449) および50kΩ (817-3588) を含む複数の構成で利用できる。

肺に加える圧力(圧迫)は人工呼吸器開発において最も重要な制御項目の一つである。もし患者の肺の圧迫時に制御がうまくできていなかった場合、患者は大きな危険に晒され最悪の場合死に至ることもあり得る。マイクロチップ社は圧力センサー制御のガイドとして圧力センサーのアナログインターフェイスアプローチを提供している。

電力消費量状況やモーター制御などのために回路の電流を計測する場合が考えられる。通常、シャント抵抗器と負荷(モーターなど)を直列につなぎシャント抵抗の両端電圧を調べることで計測できる。またその場合消費電力を抑えるためシャント抵抗は十分に小さいインピーダンスが求められる。そしてシャント抵抗の両端電圧はとても小さく、高い増幅が必要だ。これに対しマイクロチップ社はこの特定の目的のためだけに最適化した電流センスアンプを提供している。それがMCP6C02Tであり範囲は20V/V (193-5515) 、50V/V (192-5517) および100V/V (193-5520) の複数の構成を利用可能になっている。またVDFNパッケージのバリエーション100V/VはSOT-23としても利用可能だ。

電源

人工呼吸器の電力供給はコンセント以外にも、例えば移動中でも呼吸を停止させないよう、バッテリーでも駆動するよう設計されるのが一般的だ。Li-IonセルとLi-Poセルは最近の製品に使用されている充電式セルだが扱いを誤ると非常に危険な場合があるため専用の充電器が必要になる。マイクロチップ社は多くの開発で使用されている人気のデバイスMCP73831 Li-Ion Li-Po充電コントローラーを提供している。これは4.2~4.5V範囲のバッテリー充電調整電圧を備えたSOT-23およびDFNパッケージで提供されている。その例としては4.2V (738-6360) 、4.4V (738-6367) などがあげられる。スペースに制約がある場合、4.2V充電レギュレーションDFNデバイスMCP73831-2ACI / MC (823-1035) などのDFNパッケージも利用可能だ。

医療用人工呼吸器ではリン酸鉄リチウム(LiFePO4)などのより安定したバッテリセルを使うことが望ましい。前述したセルとはパラメータが異なるため充電コントローラーを医療用に最適化する必要がある。マイクロチップ社のMCP73123 (687-8679) はリン酸リチウム電池用に特別に設計されたものであり入力過電圧保護機能を内蔵している。

充電中であってもデバイスを扱う場面が多々ある。その場合動作中のデバイスのシステムと充電バッテリーに適切な電力供給を行う必要がある。Microchip MCP73871は負荷分散とバッテリー管理の機能を提供している。開発を容易にする評価ボード (687-2700) や電圧比例電流充電機能 (681-0875) でデモができる。このデバイスは安全タイマー (669-6196) と電池残量表示器 (669-6199) を備えた標準形式 (669-6187) で利用できる。

充電式セルの仕様可能な容量を最大化するには充電容量が少なくなった時に電圧を昇圧させる必要がある。Microchip MCP16251ブーストコンバーター (177-3216) は最小入力電圧が0.35V以上の電圧を1.8Vから最大5.5Vまで昇圧することができる。このデバイスは評価ボード (798-3081) で評価用の低電圧誤作動防止(UVLO)回路 (146-3391) を用いて利用可能だ。UVLOはセル電圧が低レベルになったときにコンバーターをシャットダウンしヒステリシスを超えるまで再起動はしない。

安全に動作させるためにはシステムの電源投入を制御し十分な電力を確保してから動作させることが重要である。もしデバイスの電源投入シーケンスで入力電圧が考慮されていない場合、動作中に予期せぬ省電力モードの開始や機能停止などが起こる可能性があるためだ。電圧監視デバイスはデバイスの通常動作に必要な電圧が感知できた場合にのみ入力電圧(バッテリー、外部電源)がデバイスに印加されるようになっている。Microchip MCP131xシリーズはプッシュプル、オープンドレイン、アクティブハイ、アクティブローなど様々なトリップ電圧やパワーオン/リセット戦略に対応した幅広いデバイスを提供している。利用可能なオプションの詳細はデータシートを確認してほしい。一般的なバリアントは2.9Vのトリップ電圧を備えたMCP1316T-29LE / OT (738-6285) と3.1Vのトリップ電圧のMCP1316T-31RE / OT (188-0215) だ。

モーター

人工呼吸器の設計における重要な要素はモーター制御だ。効果的なモーター制御をおこなうことで肺に加えられる圧力が適正に保たれ吸引、呼気がより効果的に行える。そこでそのブラシレスDCモーターを制御する方法、手段を紹介する。パワーモジュール付きMCP8024 BLDCモータゲートドライバ (799-0269) は、3相ブラシレスDCモータを駆動するように構成された外部のNMOS/NMOSトランジスタペアを駆動するために3つのハーフブリッジドライバを備えている。このデバイスはコンパニオンMCUへの電源供給のために最大20mAの調整電力を供給する機能を追加している。

ワイヤレス接続デバイス

患者の状態監視を容易化する事や機械の制御をより実用的なものにするために人工呼吸器の設計にワイヤレス接続が可能なデバイスを搭載することを勧める。Bluetooth Low EnergyモジュールのRN4870シリーズはBluetooth Low Energy (BLE)接続をデザインに組み込むための便利なソリューションを提供している。RN4870シリーズのデバイスらはUARTインターフェイスを介してデバイスマイクロコントローラーと接続でき、従来のUARTインターフェイスの有線接続の代替として機能する。認証済みBluetooth 5.0モジュール (123-8535) として提供しているため、無線認証やBluetoothソフトウェア開発の煩雑さが大幅に軽減される。RN4870はエクスプローラシリーズのようなPICtail Plusインターフェースをサポートするデバイス用のドーターボード (123-8526) やMikroElecktronikaクリックボード (168-3002) としても利用可能だ。

医療機器の設計者・製造従事者様へ

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