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Maximの人工呼吸器用のソリューション

グローバルサプライヤパートナーであるMaxim Integrated®社による人工呼吸器用機器のソリューションの紹介です。同社の協力の元、記事を作成しております

検知の正確性と制御のリアルタイム性は、人工呼吸器用機器で最も重要な機能です。そもそも人工呼吸器は、患者の呼吸をサポートする機会です。よって、肺の肺胞で十分なガス交換が行われるよう適切な換気率を維持し、血液に酸素を送り、二酸化炭素を除去することが求められます。

アクチュエータの動作パラメータの決定には、一回換気量(1回の呼吸中に交換される空気の量)や呼吸数(1分あたりの呼吸数で測定)など、いくつかの要素を監視する必要があります。たとえば、安全な動作を維持するために、制御弁など各種機構部品の稼働可否情報、入ってくる酸素と空気の供給の圧力などを確認する必要があります。

あらかじめ規定された安全指標内でデバイスを動作させ、障害状態が検出された場合にメインコントローラーの動作をフェールセーフにオーバーライドさせるために、セーフティー専用のマイコンを持つことも一般的です。

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Maxim Integrated®ベンチレーターリファレンスデザイン-ブロック図 

センサ

送られる空気が患者の呼吸として適切な温度・湿度であることを確認する必要があります。これにより、肺が乾燥しなくなり、エア交換に最適な状態になります。温度監視は、いくつかの方法で実行できます。熱電対デバイスは、MAX4208(189-8832)などの計装アンプと組み合わせて使用できます。Maximはまた、このアプリケーションに特化した高度に統合されたデバイスであるMAX31856(190-5444)で高精度熱電対デジタル変換を実現しています。

次に体温監視用に、MAX3020xシリーズ(193-8422)のキットが適しています。フレキシブルPCBでセンシングシステムを確認できる開発キットです。 

動力制御

人工呼吸器の機能として「呼吸時間」「酸素含有率」「気圧」のコントロールに、 「機械式バルブ」と「アクチュエータ」の制御が必要になります。アナログ制御を必要とするアクチュエータの場合、DACはデジタル制御信号を変換する必要があります。Maximの DAC は 8~18ビットの解像度と、1~32までのチャンネル数で幅広いファミリー品を提供しています。

電源

バッテリ駆動のデバイスの場合、システムの消費電流をリアルタイムで測定し、障害判断のトリガーにすると便利な場合が多いです。MAX9634(190-6625)電流検出アンプは、超小型パッケージながら、スリープ時低消費電流でかつ高精度での電流計測を実現することができます。もしくは、充電式セルの充電レベルを正確に決定するバッテリー残量ゲージ・デバイスの搭載も1つの選択肢でしょう。例えば Maxim ModelGauge™m5アルゴリズムを実装する MAX1720xシリーズのIC群が要求にマッチしており、シングルセルなら MAX17201G +(190-8162)が、マルチセルなら MAX17216が、それぞれ適しています。 

人工呼吸器の長期信頼性を確保するには、適切に調整された電源が不可欠です。不安定な電源は、マシンのパフォーマンスに影響を与える可能性があります。また、システム内の他のコンポーネントに損傷を与えると、マシンの寿命に影響を与えます。そのような問題を避けるため、Maximの DC-DCコンバーター製品の活用が有効です。機器に合わせさまざまな入力および出力電圧範囲でチョイスできます。

ユーザーインターフェイス

医療スタッフの誤操作を避けるためにも、警告にはブザーなどではなく音声システムの搭載をお勧めします。その場合、1.4W差動オーディオパワーアンプの Maxim MAX9718(189-8901)がお勧めです。システム要件を満たしつつ低コストなソリューションを構築できます。

また機器の動作ログやワイヤレス接続機能を付加したい場合、ログのタイムスタンプ用にRTCの搭載が必要です。これにより、システムの動作の検証や障害パターンの抽出などが容易になります。その場合、 RTCチップ の Maxim DS3231MZ +(778-1484)がお勧めです。評価ボード(191-4210)もあり開発が容易です。

セキュリティ

信頼性検証において、医療機器上の個々のデバイスの識別は非常に大切です。通常は、DS28CM00(190-5630)などのように、工場出荷時、レーザでデバイス毎にシリアル番号を刻印したICを使い、識別する方法が一般的です。ただ、偽造デバイスが市場で出回る懸念がある場合は、より高度な識別方法の検討をお勧めします。例えば、ECDSA公開鍵ベースのスキームを採用した認証ICの採用が有効で、この方法なら物理的な攻撃にも耐えることができ、医療ツールやセンサーのクローン作成を防止できます。こういった用途では、さまざまな暗号化エンジンおよびインターフェースを提供する Maxim DS28シリーズ(168-2876)が適しています。

ディスコン問題について

キーデバイスのディスコンは、医療機器メーカーにおいて頭痛の種です。医療用の機器の開発では、開発後の承認プロセスに膨大な時間と費用をかけています。よって一度開発した機器は長年にわたって製造・販売することが求められます。つまり、デバイスを長期にわたって供給し続けることができるサプライヤーとメーカーを選択することが非常に重要です。その点で、Maximには高く評価されている 廃止ポリシーがあります –このポリシーにより、まだ需要のある製品を強制的に中止することはほとんどありません

医療機器の設計ご担当者様へ

今回のCOVID-19感染拡大への対応、お疲れ様です。Maxim社では、手軽に対応機器を開発するための各種のソリューションを用意しております。ご興味ある方はぜひ本記事にコメント頂ければと存じます。

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