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IoTネットワーク「TTN」用の開発ボードでLoRaWANをフル活用!

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IoT用広域低速ネットワークとして最近よく耳にするようになってきたLoRaWAN。そのLoRaWAN上で構築されたIoT用ネットワーク 「The Things Network」が公式LoRaWANボードをリリースした。LoRaWANを活用したIoT開発にとても便利なボードになっているのでここで紹介したい。

The Things Network(TTN)」はLoRaWANを活用した世界初のクラウドソーシング型IoTネットワークである。今回リリースしたのはコンパクトケース(IP54レベル防水防塵)に収納されたLoRaWANセンサー「The Things Node」とマイクロチップRN2483モジュールを搭載したArduino互換ボード「The Things Uno」の2製品だ。

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もともとはキックスターターのキャンペーン上で発表があった製品で、このたび無事開発が完了しThe Things Node (135-9784) とThe Things UNO (135-9860) として注文受付開始に至ったものだ。

The Things Node

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LoRaWANセンサー端末であるこの The Things Nodeは、開梱後すぐに使える、いわゆるターンキーソリューションとなっている。IP54定格の筐体にATmega32U4マイコンが収められており、AAA(単4)電池で駆動する。搭載機能は以下の通り。

  • 温度センサー
  • 照度センサー
  • デジタル加速度センサー
  • ボタン
  • RGB LED

特筆すべきは、予めセットされたファームウェアで起動すると、自身の場所を表示させるための信号送信し、TTNサイト上のマップ(パッケージ上に記載されたURL)に表示させることができる点だ。

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端末の底にある2つのねじを取り除くと、カバーを外すことができる。これにより、バッテリーケースを外すことができ、プログラムを書き込むためのMicro USBコネクタを接続できるようになる。

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The Things NodeにはArduino IDEを利用してプログラムを書き込む。そのために必要なものは以下だ。

  1. TheThingsNetwork ライブラリ
  2. TheThingsNode ライブラリ
  3. SparkFun AVR Boardsボードのサポート

1と2のライブラリは、IDEのライブラリマネージャーからダウンロードすることができる。3つ目のサポートに関しては、Arduino IDEの環境設定から利用するボードマネージャーのURLを設定する必要がある。より完全な手順を知りたい場合はクイックスタートガイドに目を通してほしい。

The Things Nodeで何ができるか?TheThingsNetwork ライブラリはOTAA(Over The Air Activation)ネットワークへの参加や、データの送信などを簡単に実現できる。例えばこれにより、ネットワーク参加時に必要なハードウェアEUIデバイスといったデバイス情報を取得できるようになるのだ。その他にもちろんデモとして、基本的なセンサーとしての利用も可能だ。

また、TheThingsNetwork ライブラリにはNodeがウェイク/スリープするときのコールバックの簡単な設定方法と、ある温度に達した時のコールバックもしくはモーション検知などが含まれている。例えば、モーション開始の検知を行うときの機能を設定するためには、次のような関数を利用できる。

void onMotionStart(void(*callback)(void));

より詳細な情報についてはAPIドキュメントに目を通して欲しい。またデバイスのドキュメントはこちらだ。



The Things Uno

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もう一方の The Things Uno デバイス。こちらもATmega32u4マイコンが搭載されている。その名前からArduino UNOベースと思いがちだが、むしろ Arduino Leonardoベースと考えてもらいたい。ボードのサポートは IDEのTools→ボード→Arduino Leonardを選択する。ネットワークに参加してデータを送信するためには、やはりTheThingsNetworkライブラリをインストールしなければならない。

 

繰り返しになるが、詳細はクイックスタートガイドに目を通してほしい。

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The Things Unoは、見た通りのArduino互換のフォームファクタ(基板形状)に、Arduino IDEで開発可能なマイクロチップRN2483を搭載したハイパフォーマンスなボードだ。また、抵抗が取り外し可能であり、U.FLソケットが外部アンテナ向けとして取り付けられているように見えるが、標準でPCBアンテナが搭載されている。

最後に

The Things Nodeは、シンプルなボタンやRGB LED、光、温度、モーションのセンサーを必要とするアプリケーションの開発および実行を素早く行うことができる手段だ。また、The Things Unoは追加のシールドや独自のハードウェアを介しての拡張を可能にする。さらに、Arduinoライブラリを活用することで、それらのハードウェアの有効性を十分に引き出すことができる。是非、LoRaWANを簡単に体験してみよう。

Andrew Back

Open source (hardware and software!) advocate, Treasurer and Director of the Free and Open Source Silicon Foundation, organiser of Wuthering Bytes technology festival and founder of the Open Source Hardware User Group.
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