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産業界における拡張現実(AR)活用の可能性

最近、拡張現実(AR)という言葉を聞く機会が増えました。

拡張現実とはすなわち「現実世界に重ねるか、その内部に、デジタル対話形式のバーチャル情報を映し出すこと」と定義されています。少しつかみ辛いですが、以下の写真のように視覚的に説明すると解り易いかもしれません。

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AR技術はこれまでの研究室技術の時代から、試行段階を終えて本格的な実用化への模索期に移行してきた感があります。2020年までに売上規模が700億米ドルに迫ると推定する統計もあるほどです。そしてそれはレジャー産業における没入型ビデオゲームのニーズだけでなく、例えば製造業やそれを支える産業に対しても大きなインパクトを与えることになると言われています。今回は このAR技術の産業界での活用について考えてみました。

業務インストラクターとしてのAR

昨今、製造設備や機械動力源、その他のあらゆる設備などの設計は非常に複雑化してきています。従来の機械類と比較すればその違いは明らかです。こうした中で、機械の組み立て、運用、メンテナンス、修理の各担当エンジニアが、複雑化した機器のあらゆるトラブルに柔軟に対応したり、不測の事態に備えることは不可能と言えます。

そこでこのような機器のトレーニングやガイドとしてAR技術を導入すれば、非常に高い効果が得られるでしょう。実際の現場でARによって組立手順をガイドしたり、ベテラン技術者のヒントやコツを手引きとして表示させることが可能です。いつでもどこでも誰でも情報にアクセスできるため、わざわざ人員を割いて熟練エンジニアを長時間拘束し一対一の指導行う必要がありません。

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また 初めて使う機械が故障して、現場のエンジニアではすぐに修理できない場合でも、そのデバイスに詳しいエンジニアが世界のどこからでもサポートできます。現場のエンジニアはスマートフォンやタブレットのカメラを利用するだけで原因を特定でき、さらに必要な指示がその画像に重ねて表示されます。現場で格闘している技術者を助けるために、ベテランエンジニアが重ねて表示するデータを準備するだけでなく、必要に応じて行うべき手順を順を追って口頭で説明したり、問題の内容や必要な部品についてリアルタイムで注意を促したりできます。

こうしたコンセプトの多くを念頭に設計されているのがMicrosoft HoloLensなどのデバイスです。

室内レイアウトのフレームワーク

工場設備のレイアウトを作成する際に、必要な機械、設備に対して十分なスペースを確保できていますか?意図するレイアウトを実際に「見る」ことができればどれほど便利でしょうか。ARの世界であれば、配置場所を正確に計測したり、配置後の様子を見て回ったり、設備を簡単に移動したりできます。さらに多額の費用の投入を決定する前に、構成を変えて別の機械にしたり、機械が到着する前に設計を変更したりすることも可能です。

デジタル情報が正しく解釈され、処理されているだけでなく、正確に維持されている環境であれば、こうしたARの適用により時間と費用を節約できることは明らかです。

物流管理から配送まで

RSやAmazonが保有するような広大な倉庫を考えてみましょう。できる限り速く届けるために、作業者は広大な倉庫内を動き回っています。作業者はチュモン製品の在庫を携帯スキャナーでスキャンし、台車に乗せていき、揃った製品群を積込場まで運びます。ここでARを活用すれば、商品の保管場所を細かく覚えていない新入社員であっても最短で製品をピッキングできます。手作業でスキャンする代わりに、見るだけで商品をスキャンすることで作業時間の短縮になり、さらにその場所にあるのが正しい商品かどうかも確認できます。ARは、時間が成功の鍵を握るビジネスに、時短という素晴らしい優位性をもたらします。 

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配送までサポート

物流後の配送においても、荷物の中身、重さ、大きさ、壊れ物かどうか、 配送方法や配送先などを識別するなど、様々な面でARが最適化に貢献します。こうしたデータは配送時に必要となるスペースを計算したり、配送ルートを効率化する荷物の配置場所を決定するのに役立ちます。トラックの運転席では、ARが配送先近くで最後の道順や配送情報を知らせて、渋滞時に別ルートを案内したりすることも可能です。

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 これらの情報のすべてを用い、さらには正確な配送先を運転席のウインドウなどに強調表示するなどにより、運転手が配送先を探しまわる時間をなくすことが可能となります。

拡張現実の可能性

産業とそのサポートの役割を果たすあらゆるシステムにおけるARの明らかな可能性は非常に大きく、この記事に書かれた例にとどまりません。AR技術に投資する産業が短期間で利益を回収し、AR技術が正しく適用されて多くのメリットをもたらす限り、展望は明るいといえるでしょう。ARの可能性を追求するGoogleMicrosoft、Facebook、あるいはARのソフトウェアソリューションを開発するiAR-Softなどの企業をはじめ、非常に多くの企業がARの研究を行っています。

誰もが使い慣れた検索エンジンを使ってARを簡単に検索するだけで、多様なデータと、医療や軍事を含む、考えられる限りの生活の分野に対応する可能性が明らかになります。今後数年間でAR技術の産業利用が急速に進むのは確実であり、レジャーや日常生活でもARの存在感が高まることは間違いありません。一体どのような変化が起きるのか、現時点では分かりませんが、拡張現実を使用してその行方を見守りたいと思います。

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