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あなたの長い人生のある時期、ちょっとした怪我が原因で通院治療することになるかもしれない。私の場合、ひざの怪我を検査するため、ミント味のPoloを連想させるような大きな白いマシンの台によじ登った経験がある。台に横たわった私は、機器がひざ関節の内部構造をスキャンする何とも言えない電子音を聞きながら治療をうけていた。このいかにも高価そうなマシンに収まりながら、私はすっかりこいつを信頼しきっていた。仮に故障が発生したとしても、あらかじめ施された2重3重の安全機構で守られるだろうと思ってた。しかし・・・、もし安全設計に何らかの手落ちがあったとしたらどうなるだろうか?
ずいぶん前のことになるが、Therac-25という医療機器でそうしたことが起こった。このマシン、がん細胞を攻撃して取り除くよう設計された機器で、Therac-20やTherac-6といった製品の後継モデルだった。この医療機器、実はハードウェア設計において、生命を守るための安全対策プロセスが無視されていたのだ。「あらゆる機能がソフトウェア側で制御するのだから安全対策もソフト側でコントロールすればよい」という考えが根底にあり、ハード設計時のリスク対策の視点が欠如していたのだ。
その後、Therac-25を制御するソフトウェアにはある特定の条件が重なった場合に問題が発生する傾向があり、その場合のハード側でのリスク対策が施されていないことで、複数件の死亡事故を招くこととなった。この、Hackadayに掲載されている興味深くも恐ろしい記事は、医療・医療以外にかかわらず、ありとあらゆる機械の設計・製造・テスト・運用において、きちんとしたリスク分析プロセスに従い、順守することがいかに重要であるかを示している。
治療を目的に設計したマシンが、結果的に人命を脅かすという事態を想像して欲しい。DesignSparkでは、このようなリスク分析や安全対策をサポートするツールを、まもなくリリースする予定だ。後続記事をお見逃しなく。