こちらの記事について、内容・翻訳・視点・長さなど、皆様のご意見をお送りください。今後の記事製作の参考にしたいと思います。
Thank you! Your feedback has been received.
There was a problem submitting your feedback, please try again later.
こちらの記事の感想をお聞かせください。
IoTに注目が集まる中、今まで接続されたことのない物が次々とオンライン上に接続されるようになってきました。特に製造・産業技術の業務効率と性能を向上させる機運がかつてないほど高まっています。インダストリアルIoTの形成とIndustry 4.0への移行の鍵となるのが、省電力・セキュリティ・信頼性です。この刺激的な新時代の潮流に対応するCypressの低電力ワイヤレスソリューションを紹介していきましょう。
インダストリアルIoTおよびスマートIoT照明のシステム設計に無線接続機能を提供するBluetooth Low Energy (BLE)
かつて短距離無線規格として知られてきたBluetoothの後継 BLE(Bluetooth Low Energy)は、消費電力が低く、長距離に対応しているため、さまざまな産業や、業務用/家庭用のIoTアプリケーションでの応用が期待されています。CypressのBLEソリューションは、長距離接続を活用して、こうした分野での革新を可能にします。
産業用機器に問題や故障が発生する前にその可能性をインテリジェントに予測できれば、どのビジネスでも大きなメリットが得られます。こうしたメリットをもたらすことができるソリューションは、工場や組み立てラインにある各産業用機器のビーコンでしょう。工場の至る所で複数の似たようなビーコンがさまざまな機器に設置されていることもあります。1日に数回、これらのビーコンからステータスデータが中央ハブに送信されます。工場内に複数の機器が散在していて、中央ハブが1つしかない場合は、ハブまでの距離が長くなる可能性があり、100mを超える場合も考えられます。この状況で長距離接続を使用して産業用機器から中央ハブにレポートを送信すれば、内部にエラーを含むステータスデータを検出して、技術者やその他の工場作業者に問題の確認を通知したり指示したりできます。問題の発生から対応までの時間を最小限に抑えることが可能になり、機械故障のリスクが大幅に下がります。
照明向けのシステムでも長距離接続が求められます。産業用グレードのLEDと業務用/家庭用照明のLEDは、遠くから制御するものが多くあります。スマートフォンアプリやリモコン、自動装置などを使って、照明の色や輝度をユーザーの好みに変更できます。制御装置と照明器具のワイヤレス機器の間で安定した長距離接続を維持して適切なデータ交換を行う必要があります。
上記のどちらの用途でも、長距離接続に加えて、耐熱性が求められます。産業/製造現場にBLE機器を導入する場合は、工場内のさまざまな機械や産業用機器の動作周囲温度に対応できるよう、90oC又は100oCまで耐えることができる必要もあります。さらに、コネクテッド照明用途では、照明器具の温度が変動しても機能と接続を維持できる必要があります。
産業と照明の革新を可能にするCypressのEZ-BLE™ PSoC™モジュール
長距離接続と耐熱性を必要とする産業/照明用途に最適なソリューションが登場しました。CypressのEZ-BLE PSoCモジュール(CYBLE-224110-00)です。このターンキーモジュールソリューションは、Bluetooth 4.1完全準拠で、各国の認証(FCC、IC、TELEC、KCC、CE)をすべて取得済みです。PAとLNAを内蔵しており、長距離(見通し距離400m)と産業用グレードの幅広い温度範囲(-40°C~+105°C)をサポートします。
Cypressの新しいBLEソリューションは、長距離接続と耐熱性に加え、より強力な無線セキュリティやより高いスループットを必要とする産業/照明用途にも対応します。Cypressの新しいEZ-BLE PSoCモジュール(CYBLE-224116-01)は、Bluetooth 4.2に準拠し、BT 4.2仕様の全機能を備えています。以下のような機能があります。
- LE Secure Connections: 楕円曲線ディフィー・ヘルマンアルゴリズムを使用してセキュアキー交換
- LE Extended Data Packet Length: 251バイトの無線ペイロード(BT 4.1では27バイト)で最大800kbpsのスループットを実現(BT 4.1では最大300kbps)
- LE Privacy 1.2: 省電力でアドレス解決
次世代のIoTアプリケーションに価値をもたらす長距離無線接続
産業分野以外でも、長距離接続機能を備えた機器にはメリットがあり、価値を高めています。例えば、長距離接続された機器を使う用途として、ウェアハウス内の資産追跡があります。資産追跡では、低電力の長距離ワイヤレス通信は実に便利です。場所、移動、温度、直近の交換など、ウェアハウス内の資産に関する重要な統計情報を追跡することで、社内業務を効率化したり、コストを削減して他に回したりできます。「コネクテッド ウェアハウス」のビーコンからは指定エリアのコンテナ数の情報を定期的に取得して、スマート在庫管理が実現可能です。また、安全装置がまだ使えるかを前回の交換時期などを定期的に確認して、交換が必要になったことをユーザーや管理者に通知できます。この他さまざまな用途でも安定した長距離ワイヤレス接続は役に立ちます。
Cypressの新しいEZ-BLE PRoC™ターンキー モジュール ソリューション
Cypressの新しいEZ-BLE PRoCモジュールCYBLE-212006-01は、長距離接続を必要とするIoTアプリケーション用のターンキー モジュール ソリューションです。このモジュールは、Bluetooth 4.2完全準拠で、各国の認証(FCC、IC、TELEC、KCC、CE)をすべて取得済みで、PA (出力TX電力7.5dBm)とLNA (最大受信感度-93dBm)をはじめ、オンボードPCBアンテナを装備しています。前述のとおり、Bluetooth 4.2仕様はセキュリティとスループットが向上しており、IoTアプリケーションに対応します。
用途によってそれぞれ異なる特性がありますが、Cypressの新しいBLEモジュールは幅広い設計ニーズに対応できます。ある用途では、Bluetoothモジュールを金属製エンクロージャに配置し、アンテナはワイヤレス接続アクセス用にエンクロージャから突き出ている必要があります。また、別の用途では、接続範囲を広げるために外部アンテナ オプションが求められるケースもあります。CYBLE-202007-01では、オンボードu.FLコネクタによって外部アンテナ接続オプションを提供します。CYBLE-202013-11では、RFはんだパッドを使用して外部アンテナを装着します。どちらも、50Ωインピーダンスの外部アンテナをサポートできます。
EZ-BLE PSoCモジュール(CYBLE-224116-01)とEZ-BLE PRoCモジュール(CYBLE-202007-01: u.FLコネクタ、CYBLE-202013-11: RFパッド)は現在製造中で、5月にアールエスコンポーネンツから発売される予定です。
これらキットが発売されるまでは、Cypressとアールエスコンポーネンツが提供する下記のBluetoothソリューションを使用して、明日のIoTソリューションの実現に向け設計を始めてください。
CY8CKIT-042-BLE (125-4487)
CY8CKIT-145-40XX (124-6581)
CYBLE-022001-00 (124-4409)
CYBLE-022001-EVAL (124-4199)
CYBLE-012011-00 (124-4406)
CYBLE-012011-EVAL (124-4197)