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IoT開発キット「Thingy:52 (146-3540) 」は、開梱後すぐにIoT機能を開発できるように設計された、Nordic Semiconductor社製の短距離無線開発キットです。このボードはnRF52832 (169-7118) をベースにしています。またBluetooth 5.2やNFCからANTや2.4GHzの独自プロトコルに至るまで数多くの接続プロトコルを搭載しています。IoTセンサーキットとしてブランド化されたThingy:52の注目すべき特徴はこの小さなフォームファクタの中にとてもたくさんの環境センサーが搭載できているという点です。この機器は温度、湿度、空気、気圧、空気の質、光の強度、動き、方向など環境面での監視機能を豊富に備えておりすべての機能は「Nordic Thingy」モバイルアプリからアクセスできます。
Thingy:52ハードウェア構図
NFC対応スマートフォンで筐体上部をスキャンすればアプリストアへのリンクが開きます。そしてすぐに「Nordic Thingy」アプリによって提供されるThingy:52の主要機能を実行できます。この記事ではAndroidアプリの実行結果をスクリーンショットで掲載していますが原理的な動作は他のプラットフォーム(IOSなど)でも同じです。
セットアップと接続
デバイス機能の有効化はとても簡単です。ただ、オン・オフのスイッチがUSBソケットやJTAGポートと並んで保護ゴムカバーの下に隠れているので、最初は少し戸惑うかもしれません。Thingy:52は1440mAhの大容量Li-Poバッテリーを内蔵しており追加のハードウェアを必要とせずにリモートIoT機能を素早く確立することができます。また、このデバイスの固有の低エネルギーアーキテクチャはマイクロUSBケーブルを接続するだけで簡単に充電できるためバッテリーの稼働時間を延ばすことができます。Thingy:52に電源を供給しハードウェアの構成を設定してからモバイルアプリがBluetoothで接続を確立しワイヤレス機能を実行可能にします。モバイルアプリはこのプロセスを非常に効率的に処理してくれるのでユーザーは何も気にせずキットを使用できます。
スイッチの場所
キットの主要機能
このアプリではThingy:52の機能群を5つのタブに整理しており、画面横のプルアウトウインドウから関連する機能のグループを制御したり監視したりできます。これらの機能は以下の3つの主要なカテゴリーにグループ化されています。
「Nordic Thingy」アプリのサイドバー
センサー
Thingy:52の広範なセンシング機能はアプリ最初の3つのタブから主にアクセスできます。各センサーからのライブ測定によりリアルタイムの環境データを即時に定量化し動的なライングラフ表示にプロットされます。外挿モーションデータはステップイベントやタップイベントを監視するために使用されます。方位データは磁気ベアリングを測定しデバイスの物理的な方位を3Dでレンダリングするために使用されます。
Thingy:52のセンシング機能
ストリーム
Thingy:52にはBluetoothで直接音声をストリーミングできるマイクとスピーカーが内蔵されています。アプリの「Sound」タブではデバイスとの半二重オーディオ通信を可能にし、近距離インカムとして使うことができます。より音楽が好きな人は「Sound」タブに1オクターブのシンセサイザー、チップチューンのサンプルサウンドボードを使ってみてください。またサプライズ要素としてPCMオーディオデモを多数揃えています。
Thingy:52の音楽の機能
サーフ
「Cloud」タブではThingy:52はIFTTTクライアントとしてより広いIoTの世界に接続することができ、Twitterへの動的データの投稿やデバイスが他のハードウェア、アプリ、ウェブサイトとインタラクトすることを可能にする同様のWebhookなど多くのインターネット機能を制御することができます。この機能によりThingy:52は特に強力なIoTエッジデバイスとなっておりこれについては他の記事でも検討し評価しています。
Thingy:52のエッジ機能
結論
Thingy:52はNordic Semiconductor社の優れたIoT開発キットで豊富な環境センシングと最新のBluetooth5.0規格を組み合わせてパワフルでありながら使いやすいプラットフォームとなっています。専用モバイルアプリはコードを書かなくても動作でき、開発者の意欲を損なわないアプローチのしやすさを実現しています。
nRF52832システム・オン・チップにはミッドレベルのARMコアが搭載されておりThingy:52はセンサーデータとネットワークデータの両方を迅速かつ効率的に処理することができます。また32ビットのハードウェア構成により低処理データをBluetooth Webhookなどの高レベルのゲートウェイ機能とインターフェイスすることでデバイスの相互運用を最大限に高めており驚くほど強力なIoTエッジデバイスとなっています。
Nordic社はIoT設計に焦点を当てたデザインとユーザーフレンドリーな開発向けツールを組みわせることに成功し将来のIoT開発者に非常に適したハードウェア・プラットフォームを作成したといえるでしょう。nRF52チップセットは最新の802.15ベースのプロトコルを統合することで近距離無線アプリケーションの長寿命を保証し、急速に拡大するIoT産業の世界での存続性を保証します
Bluetoothに興味がある場合は、Bluetooth開発キット (146-3538) もご参照ください。