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第1回目の連載をお読みいただき、直面するであろうリスクの大きさを認識した後は、それを管理する手段を講じる必要がある。費用対効果の高いアプローチを探すべきなのは明白だろう。リスクが実際に発生した場合の費用以上に、潜在的リスクの排除に費用をかけるのは、あまり賢いやり方ではない。膨大な費用を費やしてリスクを排除するよりも、リスクを許容してしまう方が良い場合もあるのはもちろんのことだ。ただし、人の安全に関わる場合は注意してほしい。この考え方は危険だ!
あなたはリスクを完全に回避したいと考えるかもしれないが、それはベンチャー事業に関わらないこと、計画を見送ること、リスクの高い活動を避けることなどを意味している。リスクを負うことにまったくメリットがない場合には当然の選択だ。
このようなリスクを評価する際は、次のことを考慮しよう。
- リスクを下げる選択肢の確認
- 危険との接触の防止
- リスクへ過剰にさらされることを回避するためのプロセス変更
- 保護具の使用と適切なトレーニングの実施の徹底
- 現場との相談
複数の職場でよく似た作業がある場合は、共通するすべての危険を盛り込んだ標準リスク分析を作成すると有効だ。従業員グループや業界団体が作成した標準リスク分析文書があり、内容が関連していれば、それらも利用してもよいだろう。既存のモデルをテンプレートとして使用し、目的に合わせてカスタマイズしてもよい。
記録と解決
どんなに危険が小さくても、発見したことをすべて記録し、その危険の重要度を判断しよう。主要な危険については、それによって人々がどのような損害を受けるか、リスク要素を管理するにはどのような手段が必要かを判断するのだ。しかし物事を過剰に複雑にするといっているのではない。記録は簡潔にして、リスクを管理・制御する仕組みを中心に着目するように気を付けてほしい。この記録は、他の人々へのリスクに関する伝達に使用できるはずだ。
たとえば、倉庫の通路に見えない曲道があれば、カーブミラーを設置して向こう側を視認できるようにし、定期的にミラーの位置と障害物をチェックするといった具合だ。リスク評価でいくつかの危険が特定された場合は、重要度順に並べ、最も深刻なリスクを最初に解決しよう。リスクが大きいほど、堅牢で信頼性の高い管理手段が必要になることを覚えておいてほしい。
リスク分析は、次のようなポイントが明らかにしつつ適切かつ十分に行おこう。
- 危険が特定されている
- リスク対象者が特定されている
- 影響を受ける人をプロセスに関わらせている
- 影響を受ける人数を含め、明白で重大なすべての危険に対処している
- 残りのリスクを排除するか最小限に留めるための適切な予防措置を導入している
建設現場など人員の流動性が高い職場に関する分析では、想定されるリスクを幅広く特定する必要がある。重大な損害につながる可能性のあるリスクが見つかった場合は、長期的なソリューションが求められる。怪我や健康問題を引き起こし得る危険については、ソリューションを迅速に実施しなくてはならない。それが信頼性の高い管理メカニズムを導入するまでの一時的な措置であってもだ。
リスク評価の定期レビューと更新
職場環境が常に同じ状態とは限らない。新しい機材が来たり、新しいプロセスや化学薬品が導入されることによって変化する方が多いだろう。これら変化のすべてが新しい危険につながりかねず、リスク分析は定期的にレビューし、新しいリスクを確実に捕捉する必要がある。以下のような問で確認してみよう。
- 何か重大な変更はなかったか?
- 問題を見つけた人はいないか?
- 過去の事件や事件になりかけたことから学んだことはないか?
- 導入しなければならない大きな変更はないか?
- 常に最新の状態が保たれているか?
以上のことを踏まえ、皆様が自分の作業環境とそこに潜む固有の危険性について熟考し、周囲の人と協力して調査し、できるだけリスクのない職場を作ってそれを維持できるように、この記事を参考にしていただければ幸いだ。