こちらの記事について、内容・翻訳・視点・長さなど、皆様のご意見をお送りください。今後の記事製作の参考にしたいと思います。
Thank you! Your feedback has been received.
There was a problem submitting your feedback, please try again later.
こちらの記事の感想をお聞かせください。
表面実装部品のはんだ付けについて学び、シンセサイザEQモジュールを製作します。
2か月ほど前、DesignSparkチームとショーに参加し、私のRed Tinを紹介しました。このショーの見どころのひとつは、はんだ付けコンテストです。私はふと、「はんだ付けは結構得意だし、挑戦してみようかな」と思いました。その後、まったく経験のない表面実装デバイス(SMD)のはんだ付けだったことに気付くまでですが。表面実装技術(SMT)にも出くわしました。この技術も、私のシンセサイザに適したセルフビルドモジュールを探し回ったときに知ることになり、このような、かなり小さいデバイスのはんだ付けは役に立つ技術だと思いました。
表面実装技術とは
表面実装技術は、もともと「平面取り付け」と呼ばれており、IBMが行っていた多くの開発により、1960年代に登場した技術です。1980年代までには、電子回路を製造する最も一般的な方法になっていました。これに先行した「スルーホール」技術(小規模な製造やプロトタイピングでは現在でも一般的に使用されています)のように部品をワイヤリードで基板の孔に組み込むのではなく、プリント基板(PCB)に直接取り付けます。SMTの開発は小型化のニーズへの対応も目的としていました。SMTの部品は小さめのリード線を使用していたり、リード線を使用していなかったりするため、スルーホールよりもかなり小型です。また、この部品は通常、人間ではなく機械による処理を前提に設計されているため、サイズの制限はいくらか取り除かれます。さらに、SMTを使用するとコンポーネントを基板の両面にはんだ付けすることができ、その結果省スペースを図ることもできます。
SMTを使用することで、チップマウンタの使用を通じて、製造プロセスの速度向上と、回路製造の自動化促進を図ることもできます。欠点は、部品が小さく、基板上に密集させて配置することがよくあるため、ミスをする可能性が大きくなることです。
SMDには、0201 (0.25 x 0.125 mm)から7451 (7.4 x 5.1 mm)までのさまざまなサイズがあります。標準はUSで開発されたため、メートル表記よりもインチ表記の方が一般的に使用されていると思います。先に挙げたサイズはインチ表記で008004~2920となります。手作業で行うはんだ付けプロジェクトの場合、抵抗器とコンデンサ用の最も一般的なサイズは1206 (メートル表記で3216)です。
きれいに実装するための練習
シンセサイザモジュールを試す前に練習するのが一番と思ったので、エクササイズボード (178-3497) (528-0403) を2つ注文しました。
信頼できるはんだごて (045-6018) と一番細いこて先(0.4mm)、良質のはんだの他に、以下のものが必要になると判断しました。
- ピンセット (136-9703) - 小さいコンポーネントのピックアップ及び配置用
- Vampire (834-8142) - 少し大きめのパーツ用真空ピックアップ工具
- フラックスペン (425-9379)
- はんだ吸取線 (056-1038)
- イソプロピルアルコール(IPA) (136-8530) - クリーニング用
チップマウンタが、前回の作業時に配置を失敗したので、選りすぐりのコンポーネントを再度入手しました。さらにインターネットを少し検索して、さまざまなガイドやチュートリアルを入手。DesignSparkに元同僚が投稿した、ホットエアガンを使用した修正に関するこちらの記事も参照しました。シンセサイザEQモジュールの製作方法を説明したPDFガイドにも役立つヒントがたくさん載っています。
大量のフラックスを使用するというアドバイスに従って作業した結果、練習ボードにおいてはうまくいきました。小型のコンポーネント、1201抵抗器やコンデンサについては、少量のはんだを1つのパッドに付着させ、パーツを配置しました。次にピンセットを使って所定の位置で抑え、はんだをもう一方のパッドに当てました。
集積回路(IC)については、類似の技術を参考にしました。まず、1つの角を固定し、正しく配置されているかを確認してから、対角線上の反対側をはんだ付けし、その後、残りのリードをはんだ付けします。はんだが、ICの足を2本以上横切ると、短絡はほぼ避けられないので、はんだ吸取線を使って余分なはんだを除去します。
はんだ吸取線を余分なはんだに置き、はんだごてでこれを熱して吸取線とこてを一緒に取り外すと、余分なはんだが除去されます。こてを外してから吸取線を取り除こうとすると、吸取線が基板にくっついてしまう場合があります。その場合は、吸取線を無理に取り除こうとしないでください。基板が破損する可能性があります。こての先に少量のはんだを付けて再度吸取線に当て、はんだが溶けだしたら取り除くことができます。
もうひとつ、私自身がやってしまったことで注意事項があります。吸取線を持つときは、吸取線自体ではなく、コンテナごと持つようにしてください。吸取線はあっという間に熱くなるので、指を火傷することになります。
練習でめちゃくちゃにならずに済んだので、次はモジュールでの作業です。
EQモジュールの製作
EQモジュールは、基板とフロントパネルの状態で入手しました。必要なパーツについてはBOMにまとめてあります。この記事の最後のリンクを参照してください。この小さなモジュールの情報には、SMTはんだ付けの入門に最適であると記載されていましたが、実際のところ、その通りでした。
先に述べたとおり、総合的な製作ガイドは非常に有用です。このガイドで提案されているように、抵抗器のはんだ付けから始めました。抵抗器を配置したら、IPAと綿棒を使って、残ったフラックスを除去し、それから拡大鏡で自分が行った作業をチェックしました。
すべてにおいて問題がないように見えたので、コンデンサのはんだ付けを行い、ここでも次に進む前に、残ったフラックスの除去と、作業のチェックを行いました。
ダイオードとリセッタブルヒューズは、並べるのに少々手間がかかりました。
これが完了したら、次はICです。ここではトラブルなく終わりました。余分なはんだの除去も不要でした。
次にスルーホールコンデンサ2つと電源コネクタを追加し、それから基板を裏返して、ソケットと可変抵抗器を追加します。
可変抵抗器は7mmのブッシュを備えたモジュール用でした。私が持っていたものは9mmだったので、このサイズが収まるようにフェイスプレートの穴を広げる必要がありました。
ポットがパネルの裏面とぴったりくっつくよう、小さい固定用の突起を切る必要もありました。その後、ソケットとポットを所定の位置にはんだ付けする前に、パネルを合わせてこれらすべてが適切に並んでいることを確認しました。
あとはモジュールとその他のパーツを私のケースに取り付けて、テストを行うだけです。
このモジュールにはEQ回路が2つあります。上の2つのジャックは、高音ノブと低音ノブによって制御される、EQ用の入力ジャックと出力ジャックです。下の2つのソケットは、チルトEQ用の入力ソケットと出力ソケットです。チルトノブを左に回すと低音がブーストされ、高音がカットされます。右に回すと低音がカットされ、高音がブーストされます。
まとめと次回予告
このプロジェクトでのはんだ付けでは、眼鏡屋さんの予約を取らねばと思った場面もありましたが、想像よりも難しくはないことが分かりました。もう表面実装部品が入ったシンセサイザキットのせいで、気おくれすることはないでしょう。そうは言うものの、私にとって最も意欲的なタスクである次のモジュールでは、スルーホール型に戻ります。このモジュールは、電圧制御発振器(VCO)・電圧制御フィルタ(VCF)・エンベロープジェネレータで構成されており、これらが26hp Eurorackモジュールに詰め込まれています。
コメント