自動見回りシステム「いつでも警備員くん」
夜間の見回り、ラズパイが勝手に行います!
皆さんこんにちは、私たちが開発した「いつでも警備員くん」は夜間等に指定された区間を自動的に走行し、怪しい人を検知した時に写真を撮影してAndroidアプリに通知を送信するIoTアプリケーションです。
1, 開発背景
近頃、学内での警備事情や不審者情報が話題に上がることが多くなりました。
学内の安全を守ることは非常に重要な問題ですが、夜間などに見回りを行うことは大変な労力とお金がかかるため、廊下や室内を自動で巡回するシステムがあれば便利だと考えました。
そこで、夜間等に自動的に走行し、怪しい人を検知した時に写真を撮影するIoTアプリケーションを製作しました。
2, システム概要
本システムの概要図を以下に示します。
AndroidアプリからラズパイはWebサーバを介して通信を行っています。
Androidアプリは、Webサーバにある画像を取得し一覧形式で表示し、また、画像の削除はphpを介して行われ、削除対象ファイル名をクエリパラメータとして渡すことでWebサーバから画像の削除を実行します。
ラズパイにはカメラ、キャタピラ、人感センサが接続されており、メインソフトウェアで指定された動きを行います。
3, ハードウェア設計
本システムのハードウェア設計の概要を以下に示します。
4, Androidアプリ設計
Androidアプリの簡単な動きの図を以下に示します。
Androidアプリ上では、撮影した写真の確認・保存・削除が可能になっています。アプリ側では、5秒に1回Webサーバに問い合わせを行い、サーバに保存されている画像を取得し、表示を行います。それにより、画像が追加や削除された際に、自動で更新を行うことが可能になっています。さらに、画像取得時に「新しい画像」を検出した場合、端末上に通知を送信します。
また、AndroidアプリのUIに「削除」と「保存」ボタンを各画像に配置することで、該当画像の削除と保存の機能も実装しました。削除は、Webサーバに削除申請を送信するdelete.phpを作成し、その引数に削除対象ファイル名を渡すことで削除を実行しています。保存に関しては、ボタンを押すと、端末のストレージにそのまま画像がjpg形式で保存されるものになっています。このような実装で、ラズパイ側で撮影した写真を確認・削除・保存するアプリケーションを作成しました。
5, メインソフトウェア設計
本システムの大まかな流れを以下に示します。
システムの動作や停止、写真の撮影などの制御はメインソフトウェアから行っています。 メインソフトウェアを実行するとシステムは3秒間動いたのち停止します。停止後前方に不審者がいないか赤外線センサでスキャンし、不審者がいなければ巡回を再開します。もし、不審者がいれば写真を撮影してWebサーバに保存します。その後システムはまた動き出し巡回を続けます。
6, まとめ
本システムでは以下の機能を実装しました。
- 周囲をスキャンして、人を検知したら撮影する
- 撮影したら、その写真をwebサーバに保存する
- ユーザの持つAndroid端末に通知を送り、写真の確認・保存操作を行う。
本システムは、廊下や室内の巡回作業を自動で行い、夜間警備などにかかる労力や人件費を削減します。
7, 今後の展望
今後、本システム「いつでも警備員くん」は、Androidアプリから走行の開始や終了の制御を行い、超音波センサを用いて、走行中に壁などにぶつかりそうになった際、自動で停止や転回を行う走行制御を実装したいと考えています。
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