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こちらの中国語記事
の翻訳です。

先日、こちらの機械設計と電子工学に関する記事を読んだ際に感じたことを、本ブログで書いていきます。

電子工学と機械設計は、一見何の関係もないように見えるものの、実際はお互いに深くかかわり合っている分野です。電子工作は、ビットやバイトといった世界、そして回路設計などを扱うのに対し、機械設計は、一連の計算を通じて、ソフトを使いながら作りたい機械を設計するという印象をお持ちでしょう。しかし、これらの技術を同時に使う、すなわち機械を制御するのに電子回路を使うことで、自動で動く機械を創り出すことができるのです。

もし、機械設計と電子工学のエンジニアが協力したら、よりシンプルにこれらの作業を行うことができるでしょう。しかし、もし電子工学のエンジニアのみでこれを成し遂げようとすると、かなり大変な作業になるはずです。なぜなら、電子工学とソフトウェアの分野だけでも、作業するにあたって注意しなければいけない点が数多く存在するからです。また、普段馴染みのない機械設計用のツールを使わなければいけないとなると、これも苦労の種となることでしょう。幸いなことに、現存するソフトウェアやハードウェアの多くはオープンソースであり、簡単に入手して使い方を学べるようになっています。

このブログでは、機械設計と電子工学の協同について、いくつかの具体例を取り上げています。一つの例として、Pierre Michaelによって作製された、”Bartendro”というカクテルを作るロボットを紹介します。これは、コントロール部分にRaspberry PiとArduinoを使用しています。これらはどちらも良く知られており、オープンソースのツールに幅広く使われています。

Arduino (左)& Raspberry Pi (右)

もしもこれらのツールに関心がある場合は、以下のリンクをご覧になってください:

Raspberry Pi: http://designspark.com/chn/nodes/view/type:design-centre/slug:raspberry-pi

Arduino: http://designspark.com/chn/nodes/view/type:design-centre/slug:arduino

プログラムの方法rogram: http://designspark.com/chn/blog/chi-arduino-raspberry-pi-programming

最大の問題は、これらの機器を使用する過程ではなく、カクテルを届けるにあたって、どのように機械的な構造を設計・製造するかという点にあります。流体力学に関する知識が必要となるだけでなく、機械を操作する際の衛生上の問題や、プロジェクトにかかるコストなども考慮する必要があります。しかし、メカニカルエンジニアの場合は、機械に関する知識を通常のデザインに利用することはほとんどありません。よって、ここで紹介したようなカクテルを作るロボットを作製するにあたって、Pierre Michaelは適切なポンプを探すためだけに膨大な時間を費やしてしまいました。

このブログでは、何かを作る過程の中で、機械設計は最も困難かつ時間がかかる部分であることについても触れています。テキサス・インスツルメンツのソフトウェア構築マネージャーであるJason Kridnerが、Beaglestacheカメラを設計する際に遭遇した最も困難な問題は、やはり機械設計の部分でした。開発にかかった時間のうちおよそ半分を、彼はカメラを覆う部分に費やしました。なぜなら、カメラの設計における効率性と同じぐらい、カメラの見た目も重要な要素だったからです。

Beaglestache camera

私は電子工学科の学生であり、電子設計の分野では、通常はデザインの大きさや効率しか考慮されず、外見はあまり重要な要素とはみなされないという事実を知っています。ほとんどの電子部品は人目に触れないため、それらの部品をケースに収めることだけが考慮されます。一方で機械設計においては、顧客が目にする部分である外見は常に最も重要な要素となります。エンジニアは、製品の外見を考慮すると同時に、デザインが電子部品に影響を与えないよう気をつける必要があります。従って、電子工学のエンジニアは、機械設計の部分において常に多くの困難に遭遇していることになります。

さらに、コストも機械設計において大きな困難となります。「1ドル以下の発電機のアダプターに、50セント以上費やすのは馬鹿げた行為だ」という一つの例があります。エンジニアの作業においては、製品のコストは常に対処しにくい問題となっています。製品の競争力は、製品の機能だけで決まるわけではありません。顧客は、価格が適切か・費用対効果が優れているかという部分も同様に考慮します。なぜなら、顧客の視点から見ると、異なる製品の機能の違いは、顧客にとってはあまり大きな問題ではないからです。よって、顧客は価格をより意識するようになり、私たちは適切に製品の価格をコントロールする必要があるのです。

私が日々行っている実験や設計の中で、予算を見積もることの意義も深く理解しました。開発・設計フェーズにおいては、製品の機能のみだけを私たちは意識しています。単に一つの部品のみを製造する場合であれば、何の問題もありません。しかし、それらを大量生産するとなると、製品のコストは大きな問題となってきます。部品を選ぶ段階では、サイズを考慮しなければなりません。また、自分自身で部品を設計しなければいけない場合もあります。よって、学びの過程において、予算をコントロールする方法を学ぶ必要があるのです。

これらの状況において、機械設計は電子工学のエンジニアにとって最も困難な問題の一つであるように見えます。しかし、その困難さを十分考慮にいれても、機械設計について学習・実践していく必要はあると思うし、機械設計の過程で得られる経験と知識は、電子工学のエンジニアとしてのキャリアに役立つであろうことを信じています。他の分野を学ぶことは、様々な分野が融合する現代社会において、自分自身が得意な分野を超えて、他の領域を模索するために、望ましい手段なのです。