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ビッグAI
多くの人は“AI”という言葉についてはもちろん聞いたことがあるだろう。もしくはArtificial Intelligence、人工知能についてはどうだろう。この言葉自体は、これまで主にSF映画の中でよく使われてきた。基本的に、この技術は複数のソフトウェアアルゴリズムの集まりだ。通常このアルゴリズムには人間のマネをしたインテリジェンスなインターフェースからの入力を必要とする。例えば、意思決定、音声認識、視覚情報、言語翻訳などを組み合わせているのだ。
AIという言葉はたくさんの指示を含んでいる。その一つは機械学習だ。この機械学習というのはプログラムの開発においての具体的な言葉で、新しいデータにであったときに、それまでの経験(データの蓄積)に基づいて、理解、理由、学習、計画、動作を行うものだ。ロボット技術の大幅な成長とともにこの機械学習と結びつきが生まれ、そうして誕生したのがヒューマノイドロボットだったのだ。人とコミュニケーションを取り、人から学習をしていく、それが本来の目的なのだ。
現実に溶け込むリアリティ
ARという言葉のルーツはなんと1968年まで遡る。“Augmented Reality”という言葉が世間に浸透し始めたとき、Ivan Sutherland氏は90年代までの長い時間をかけてヘッドマウントディスプレイを開発した。この技術は「物理世界の空間にオーバレイ(重ねる)する形で視覚情報を伝える」ものだ。例えばDCモータの設計位置を表示するような使い方もあれば、ビデオゲームの一つとしても利用が考えられる。“現実への溶け込み=Augmentation”の実現には様々な技術による処理が必要となる。例えばGPS情報などと紐づいた位置判断と、同時に処理するカメラの技術、そしてそれをタブレットやスマートフォンデバイスで現実にオーバーレイすることなどだ。この技術はビジネスやレジャーといった様々な目的で利用が検討されている。
ドローンの利用
「ドローン」という言葉を聞いて遠隔操作を利用した軍事機器といったイメージを持つ人もいるだろう。もしくは小さな4つのプロペラをもっており、カメラが搭載されているトイドローンのようなものも近年よく見かけているはずだ。ドローンというものは「パイロットが乗っておらず(unmanned)、無人で航空するもの」と定められている。このドローンの飛行方法にはルートをあらかじめプログラミングされており、そのルートに従うパターンと、遠隔操作を行うパターンがある。Amazon社とUPS社がドローンを利用した宅配システムを現在も実験中だ。しかし、ハイジャックや、それによって空から墜落して人を傷つける可能性を考えなければいけない。その技術がどこへ向かうのか、私たちは見守っていかなければならないだろう。「乗客を乗せるドローン」というコンセプトの乗り物が現在検討中だ。興味のある人はこちらの動画を見てほしい。
ブロックチェーンという言葉が再び
「ブロックチェーン」という言葉は、いまではどこでも見るようになった。ブロックチェーンとは簡単に言うと「取引を監視、記録するための非常に賢いソフトウェアを持つ電子取引帳」といったところだろうか。全ての取引などのイベントは、同じブロックチェーンに繋がったすべてのパーティに共有され、一度情報が共有されると変更したり、削除したりなどが非常に難しい。この技術は組織が利用するアプリケーションや、ヘルスケア、その他様々な産業を変える力を持っている。しかし、ブロックチェーンと、そこに付随する技術(仮想通貨など)はまだ完成しておらず、標準化もしっかりされていないため、そこへの投資には十分に気を付ける必要があるだろう。最も時間がかかるのはブロックチェーンを取り巻く法律的な難問たちだ。皆にとって非常に難解であり、シンプルに考えることはできないだろう。
モノのインターネット、IoT
IoTとIIoT(産業IoT)とは、どこでも見つけることができるモノのインターネットの頭文字だ。簡単に説明すると、モータなどの機器で構成されるネットワークであり、製造ラインのロボットなどでその利用が検討されている。そこにはセンサやソフトウェアが組み込まれており、計算はもちろん、そうした情報をネットワークで共有できるものだ。そうして接続された様々な機器はインターネットを経由して情報が収集、交換される。もしBluetoothとNFCが互いに十分近くに存在するときは、それらを遠隔制御することも可能だろう。モノのインターネットは現実世界の機器同士をつなぎ、片方の機器の情報が変化したのに応じてもう片方の機器が動作するような連携を実現できる。こうしたデータや、それに応じた連携は様々な目的で利用が検討されている。例えばプリンタのインクが消耗している場合に自動注文が行われたり、誤って生産ラインに紛れ込んだモータを発見し、その警告通知を行うことなどだ。数十億もの機器が2020年までにはつながると予想されており、モノのインターネットの発展を誰も止めることができないだろう。
ロボットオーバーロード
ロボットは製造において、既に十数年以上前から利用されている。現在もIIoTの発展とともに、人からロボットへ、ゆっくりではあるが着実に置き換えられている。インテリジェントな「ダークファクトリー」という想像図がある。コンピュータがコンピュータの管理と監視を行い、彼ら自身がメンテナンスを行うような「人がいない」工場のことだ。そうして人員をどんどん減らしていく運命なのだろうか。しかし、“少なくとも現在は“ロボット自体の修理にはいまだに人が必要だろう。インターネットではたくさんのロボットの事例について見ることができる。例えば会話をし、人とのコミュニケーションの相互作用から学ぶことができるものも存在している。そう、これがすでに現実のものとなっており、一部では実現され、その利用がすでに行われている、少々恐ろしい事実だ。スティーブンホーキンス教授はロボットと人工知能の2つを組み合わせて考えたとき、「私たちは、私たち自身の最後を生み出している危機に瀕しているかもしれない」との言葉を残したという。
“エッジ”へ
モノのインターネットの大きな成長については先ほど述べた。これにとともに「エッジコンピューティング」という言葉がこれまで以上によく耳にするようになるだろう。エッジコンピューティングはIoTからのデータをネットワークにそのまま送信して別の場所で処理するのではなく、データを取得した場所ですぐに処理することだ。エッジには中央データセンターやクラウドに送信するための一時的な情報をもつマイクロデータセンターのようなものを備えている。処理データは一度エッジに近い部分において収集、分析され、可能な限りリアルタイムに処理される。リアルタイム処理によって遅延を小さくし、高速な応答の実現を助けている。例えば、金融、製造、ヘルスケアといった分野で役に立つだろう。
バーチャルリアリティー
VRとはコンピュータが生み出した視覚的に完全なシミュレーションのことだ。さらにVRが生み出す仮想環境において、ユーザは相互干渉することができる。ユーザはOculus RiftといったVRを利用できるヘッドセットが必要だ。さらに専用のスーツなどと組み合わせると、より没入間のある体験ができることだろう。その次にやってくるのは現実とミックスされたリアリティ、そうARとVRだ。おそらく数年後には実現されると考えられている。ここまでの技術について目を通していると、この2つを組み合わせるためには非常に様々なアプリケーションや処理などが必要になってくることは想像に難くないはずだ。
これまで、いつだってSFが未来のイメージをつくってきた。Emest Clie氏の小説「Ready Player One」が映画化され、まもなく映画館で上映されるはずだ(もしくは既にされていることだろう)。この映画では様々な思想が奪われてしまったディストピアの世界の中、人々がファンタジーの力で生き残るというストーリーが描かれている。この世界では、仮想世界こそが唯一の現実かもしれない。