部品選定トレンドの変化　- 電子機器設計者が注意すべき点 -

電子機器の製品開発者の皆さん、最終製品の「グリーン調達対応」は検討されていますか？BREEAMやLEEDといった「グリーンビルディング評価」は如何でしょうか？

昨今、電子機器設計において、留意すべき事項が増えつつあります。
消費者意識の世界的な変化により、同価格帯の同等製品であれば、環境や社会倫理に配慮した製品を選ぶ傾向が強まっています。
また企業のCSRの面から、サステナブルな商品設計プロセス、特に環境負荷軽減、輸出入規制、部品調達などを見直す必要性が増しています。

以前のサステナビリティが重視されていない時代には、これらの作業は製品開発の下流で余力の範囲で検討する程度でした。しかしサスティナブルな製品設計の重要度が増すにつれ、これらに配慮した製品設計になるよう、製品設計の上流時点で、それぞれの部品の属性/仕様/環境情報/各国規制への対応情報/含有鉱物/生産ステータス/代替製品　といった情報を調べる必要があります。

設計担当者「初期設計の時点に、手軽に部品情報を調べる手段が欲しい。」

DesignSpark部品情報データベース

DesignSpark 部品情報データベース

このような設計者の悩みをサポートするのが「DesignSpark部品情報データベース」です。
これまで調達商社を通じて問合せていた、下記の情報を、オンライン上で調べることができます。商社への問い合わせも必要もありません。

これにより、環境情報はもちろん、ライフサイクルが短縮傾向にある各種部品の調達リスクや終息リスクもチェックする事ができます。

1. サステナビリティ認証や倫理的配慮:
   「サステナブル」で「倫理的」な部品を採用する事で、炭素排出や廃棄物の削減に大きく貢献する事できます。さまざまな認証 (LEED、BREEAM など) やエコラベル (Energy Star など) では、サステナブルな慣行の遵守が求められます。これらの認証を取得することは、市場での受け入れと競争力にとって非常に重要です。持続可能な設計は、エネルギー消費量の削減、材料費の削減、効率性の向上により、製品のライフサイクル全体でコスト削減につながります。
2. RoHS (有害物質使用制限指令) および輸出入規制:
   RoHSは、人間の健康と環境保護のために、電子機器における特定の有害物質の使用を制限するもので、欧州を中心に多くの地域で義務付けられています。準拠しない場合、罰金、もしくは多くの市場で製品を販売できなくなる可能性があります。
   グローバルに広範な市場でビジネスする場合、もしくはグローバル企業へ製品を納品する場合に、自社製品が安全で、廃棄物削減に貢献し、環境・衛生管理に貢献することを証明する印となります。
   また HTS、ECCN、Schedule Bといったコードは、国の貿易に関する輸出入規制に準拠している事を確認するための重要な情報です。特に海外から部品を調達する場合に、事前にチェックする必要があります。
   
   
3. REACH（化学物質に関する登録、評価、認可、制限）： 
   REACH規則における化学物質情報サプライチェーンマネジメンでは、製品に使用される化学物質に関し化学物質の固有の特性をより適切かつ早期に特定し、人体や環境の保護に重点を置く化学安全性を管理します。
   REACHの要件を満たすことで、より安全な代替物質や材料の開発が促進され、イノベーション促進、市場での競争優位性がもたらされます。REACH規則は厳格で、遵守しない場合は欧州市場禁止を含む厳しい罰則が科せられる可能性があり、特にグローバル製品のビジネス展開ににとって非常に重要です。
   すべての材料がREACH要件に準拠するには、詳細な化学知識と適切に管理されたサプライチェーンが必要です。
   
   
4. 生産ステータス（LifeCycle Risk）：
   部品の生産ステータスを調べる事は、終息リスクや調達リスクを避けるために非常に重要です。
   市場的に枯れた古い部品を使うと、自社製品の自社製品の供給途中でディスコンになってしまい、最悪生産停止に追い込まれる事もあります。またその場合であっても、事前に代替製品を見つけておくことで、終息や調達のリスクにも対応しやすくなります。

サスティナブルな部品選定を支援する検索ツール
「DesignSparkの部品情報データベース」 

DesignSpark 部品情報データベース は製品設計エンジニアが、適切に部品選定するのに役立つオンラインツールです。１０億点を超える電子部品の情報が収録されており、部品表内の様々なメーカー部品の情報を、このページだけで調査する事ができます。環境負荷の軽減、各地域の輸出入規制対応、調達リスク管理、持続可能な製品設計に役立てることができます。

部品情報データベースも、DesignSparkサブスクリのプランによって検索できる項目が変わってきます。もしDesignSparkのCADソフトを有料プランで使っている方は、同じアカウントで部品情報データベースの有料サービスをご利用頂くことが出来ます。